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【映画】想いを繋ぐ「アイ・アム まきもと」

 何を大事に生きるかは人それぞれですが、世の中には自己中心的な考えで生きている人がいる一方、自分のことよりも他人のために尽くしている人もいます。

この映画は他人で、しかも亡くなった方のために、想いを繋ぐ仕事をしている牧本さんの物語です。葬式は親族との別れの場だけでなく、関わった人への想いを繋ぐ場でもあるのだと考えさせられました。


牧本さんは人知れず亡くなった方を埋葬する「おみおくり係」として働いていた。身寄りもなく、無縁仏となった人のこれまでの人生を辿り、自費で葬儀費用を捻出している。

ここまでの流れで牧本はちょっと変わった人間で、亡くなった方の埋葬を事務的にやるだけでなく、親族に近いような供養をしていることから、ここまで執着している理由は何だろうと引き込まれました。

そんな中、牧本の勤めているところの管理者が変わったことを機に、「おみおくり係」の行っている業務が合理的ではないことから、廃止となることになってしまいました。

最後の埋葬になることになった老人の部屋から、繋がりのある親族の痕跡を発見し、一人でも多くの葬儀の参列者を募るために行動していく。

その老人も不器用でしたが、人一倍正義感が強いことから、人から誤解を受けてしまう方でした。

牧本さんは亡くなった方が死後も関わった人の中で、本来の姿で生きていくことを望んでいたのかもしれません。


 重めのタイトルですが、牧本さんの挙動をはじめ、コミカルな感じでストーリーは進んでいくので退屈しませんでした。

印象的だったのは、老人が亡くなる前に今までの誤解を解きたいんだと、娘に伝えようとしていた場面。

自分は正義のためにやっていたことでも、周囲から独りよがりだと思われてしまうことは仕方ないことだとしても、本当は想いを誰かに判って欲しかったのかもしれません。

人を色メガネで見て、悪い部分を見るのではなく、大事にしているものの大きさを感じ取れる人間になりたいものです。


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