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【脱初心者】個別指導の4つのコツ

こんにちは。エデュサポです。

個別指導塾の塾講師を始めてしばらくすると、もっと上手に教えられる方法はないだろうかと悩み始めると思います。

今回は、そんな向上心の高い個別指導初心者マークの塾講師のみなさんに向けて、個別指導で生徒の成績を伸ばす基本的なポイントを4つ解説します

個別指導だけでなく、家庭教師やオンライン講師など、個人に向けて勉強を教える人も対象となります。

今回解説するポイントは次の4つです。

1,解説よりも発問
2,授業最初の時間配分はしっかりと考えておく
3,授業構成は柔軟に変更する
4,生徒の好きなことを知る

この記事は、『【簡単】初心者塾講師を脱却する4つのコツ』の続きになります。必要であれば、前回の記事も覗いてみてください。

また、集団授業編は「【脱初心者】集団授業の4つのコツ」という記事で解説しています。

私は以前、塾講師の仕事をしていました。集団塾と個別塾で講師と教室長を務め、オンライン教育系の塾運営の仕事をしていた時期もあります。かれこれ20年以上、塾業界で働きました。

これまでの経験を基に解説します。最後まで読んでいただくと、個別指導を行う際に常に意識すべきことを学べます

あなたのスキルアップのお役に立てれば、とても嬉しいです。

1,解説よりも発問

個別授業の最大の利点は、生徒一人ひとりに細かく発問できる点です。これによって、生徒に思考を促すことができます。また、生徒がどのように思考し、どこが苦手で、どこを強化する必要があるのかを知ることができます。

「質問」と「発問」は違います。「質問」とは、知りたいことを相手に聞くことです。「発問」とは、生徒の思考を促すための意図的な問いかけのことです

集団授業でも発問を行いますが、個別授業ではより細かく発問内容を掘り下げることができます。

例えば、生徒が次のような連立方程式の問題に取り組んでいて、「わかりません!」と質問をしてきた時の対応を考えましょう。

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初心者講師の多くは、ここで解き方の解説を始めます。「この問題はまずxの係数をそろえるために・・・・」と始めます。

解説する前に発問する

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経験を積んだ講師ほど、まず発問から入ります。先程の連立方程式の例であれば、「どうして解けないんだろう。」「さっき解いたあの問題とはどこが違っていて困ってしまったんだろう。」という具合に、まず生徒に問題点を見つけ出させるための発問をします。

理想的な生徒とのやり取りの例は次のようになります。

講師「さっき解いたあの問題とはどこが違っていて困ってしまったんだろう。」

生徒「さっきの問題は、上の式から下の式を引いたらyが消えたから、簡単にxを出せた。」

講師「そうだね。加減法をしっかり理解できているね。さっきはなんで引き算したらyが消えたんだと思う?」

生徒「さっきはyの前の数字が、上の式も下の式も同じだったから。」

講師「うんうん、じゃあ今回の問題点はなんだろう。」

生徒「xもyも、上の式と下の式で係数が同じじゃないところかな。」

講師「なるほど。ということは、係数がそろっていれば解けるってことだね。なんとかして係数を同じにする方法はないかな?何かアイデアはある?」

生徒「うーん・・・・。」

講師「(30秒ほど待ってから)方程式の性質は覚えてる?」

生徒「えっと、両辺に同じ計算をしていいみたいなやつですか?・・・・あ、待ってください!解けるかもしれません!」

発問は臨機応変に

先程の発問例は理想的な流れです。実際にこんなに上手く受け答えが流れることはありません。状況に応じて発問内容を考え、生徒の思考が前に進むように促します

講師が解説をして答えを示すのではなく、講師は発問を工夫し、生徒自身が答えを導き出せるようにサポートをしてください

しかし、今までの学習の定着度が低い場合は、生徒から意見を引き出すことが難しいです。その場合は、無理をして先に進めるのではなく、一度振り返りをすることも大切です。

発問は生徒の思考を手助けする他に、生徒が苦手なところを知るという役割があります

発問を通して、加減法の基本的な考え方が定着していないのか、方程式の性質が定着していないの、文字式の考え方が理解できていないのかを探ります。

理解度に大きな問題がある場合は、一度問題があるポイントに戻って定着させるのが良いです。

生徒には自由に発言できる環境が必要

発問による受け答えですが、はじめは生徒が発問に答えてくれないことも多いです。

子どもたちの中には、間違えると怒られるという経験が染み付いてしまっている生徒がいます。いや、相当数います。

ですので、あなたの前ではどんな間違いをしても怒られることはないことを生徒に知ってもらってください。自分の考えが言えることはすごいことなんだと、生徒を褒めてあげてください。

少し時間がかかるかもしれません。それでも、生徒と信頼関係を築き上げられるよう、生徒と真摯に向き合い続けてください。

この辺りのことは、「失敗することの大切さを子どもたちに知ってほしい」という記事にまとめています。ぜひそちらの記事も読んでみてください。

2,授業最初の時間配分はしっかりと考えておく

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1対1の授業であれば問題ありませんが、1人で複数の生徒に個別授業を行う場合は、授業開始直後の時間配分は事前に練っておきましょう

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