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建築の前に不動産を学ぶ

今日、アマゾン Kindleを読んでいて目に留まった言葉

土台
土台を考えないでいて、家の構造ばかり考えたって、その家は住むに耐えられない家になっちまうでしょう。人生またしかり、であります。

解釈は人それぞれですが、この言葉は、「しっかりとした物をつくるには、上辺をなぞるのでなく、根本を抑えるべき」と捉えられます。

そして、この言葉を読んで私は、

法隆寺宮大工棟梁:西岡常一氏のことを想い出しました。

西岡 常一(にしおか つねかず、1908年(明治41年)9月4日 - 1995年(平成7年)4月11日)は、法隆寺専属の宮大工。
1921年(大正10年)生駒農学校入学、父は工業学校に進学させるつもりであったが 祖父の命令で農学校に入学する ことになった。一方在学中は祖父から道具の使い方を教えられるなど、大工としての技能も徹底的に仕込まれた。

寺社を建てる大工になるのだから工業学校に進学させようとする父に対して、祖父は「木を扱うのなら先ず土を学べ 」と、農学校に入学させます。

私は、学生時代に初めて「法隆寺を支えた木」を読んでから、西岡氏の書籍は何十冊と読み漁り、数多くの西岡棟梁の口伝が頭に残っていますが、

「木を扱うのなら先ず土を学べ 」と、祖父が西岡氏を農学校に入学させたエピソードは、私の人生に大きな影響を与えました。

それは何故かというと、

私が不動産の仕事をするきっかけをつくった言葉だからです。

私は初めて就職したリフォーム会社で戸建て分譲事業を担当しました。

そして、連日の取得した土地情報の物件確認やハウスメーカーと設計プランの打合せをしていく中で

「建築を深く知るために先ず不動産を学ぼう」

と、考えたのです。

その時、頭に浮かんでいたのが、西岡氏が農学校に入学するエピソードでした。

その後、不動産の仕事をするべく職場をいくつか変えていく中で、建築の設計や工事よりも不動産の取引や建物を運営する仕事が楽しくなり、現在に至ります。

私の場合、

「木を扱うのなら先ず土を学べ 」

が、

「建築の前に先ず不動産を学ぼう」

になったのでした。

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