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この世界を明るくするもの

いよいよ中学受験が始まりました。
今朝、長男を受験会場まで無事に送り届けるため
私は長男と2人で電車に乗り込みました。

とても寒い朝だったけれど
思いがけず、その道すがら
心がほかっとなることがありました。

車内アナウンスから聞こえてきた
受験生への応援メッセージ。
私は受験生じゃないけど
心の温度をプラス3℃上げてもらえました。

よく晴れて冷え込み
ピリッとした北風が吹く中

今日、県内の私立中の何校かで
一斉に受験が始まりました。

だから電車も駅も
ものすごいヒト、ひと、人…。
受験生プラス保護者だから
本当にごった返しの道のり。

普段だったら
長男一人でも行かせられてしまいそうな
道のりだったけれど
今日は何が起こるかわからない。
そういうことで私が学校まで
送ることにしました。

受験生…本人はもちろん大変だけど
親も少なからずドキドキするもの。
受験するのが自分だったら
自分のいいように
何とかするような気がするけれど

完全に見守る立場になると
それはそれでもどかしい。
何をしたらいいんだろう。
なにを話せばいいのかな。

普段とあまり変わらない様子の息子の横で
ただじっと座っているだけ。

そんな時
今日、受験が行われる学校の
最寄りの駅の手前になると
突然の車内アナウンス。

「受験生の皆さん。
今日まで勉強、お疲れ様でした。
直前まで見ていた参考書から
試験で似たような問題がでてくるかもしれません。
参考書を忘れずにお持ちいただき
力を出し切っていただけたらと思います」

思わずクスッ。
「参考書!車内に忘れるなよ〜!」が
こんな素敵な言い回しに!

そして、長男を含め
受験生を見守っているのって
親だけじゃないんだなと。

「ちゃんと受験会場まで着かなくちゃ。」
「何としても受験会場まで、息子を連れてかなくちゃ。」

これは私たち親子の思い。

それと同時に
受験日だとわかっていてくれる運転手さん。

「いつも通りに電車を動かし、
ちゃんと目的地まで届けるよ!
あとは頑張れよ!」

という想いを、あの車内アナウンスから
受け取れたような気がして

いつよりも大混雑な今日でも
いつもと変わらずに
安全運転をしてくれている運転手さんや
鉄道会社の方たちに
心から感謝したくなりました。

みんながそれぞれの持ち場で
それぞれの仕事をしてくれているから
私たちの生活や人生が回っているんですね。

世知辛い世の中とは言われるけれど
でも、本当はこんな小さな一言で
ふわっと心が柔らかくなることもある。

路端で咲く小さなたんぽぽみたいな言葉で
人って救われるものなんだなと。


世界を照らしていくものは
こんな誰かの何気ない一言で
それが積み重なって
世界の彩度が上がっていくのだなと思います。

そんなことに
改めて気がつけた一日でした。

私も私の持ち場でがんばろ。

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