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オンラインの運動は慎重に

今回はオンラインの運動についてお伝えしたいと思う。

現在オンラインの運動が流行っている。講師やトレーナー、セラピストが運動指導をする事である。個人的な考えとして、オンラインで行う運動は全身の硬いところを治療された後でなければよくない。オンラインの運動というと、ヨガ、ピラティス、その他運動療法などなど。これらは代償動作を助長している。身体が壊れていく事を促進してしまっている。まずは代償動作についてお伝えしたい。

代償動作は、リハビリ場面の運動でよく聞かれる言葉である。代償動作(代償運動)とは、本来の動作や運動を行うのに必要な機能以外の機能で補って動作や運動を行うこと。簡単に説明すると、筋力が弱いところを、筋力が強いところで補う事など。
例えば、肩を上げる時、肩を上げる筋肉である、三角筋という筋肉が主として働く。肩を上げる時は、三角筋の筋力が正常であれば、肘が伸びたまま、肩が上がる。しかし、三角筋が弱いと、肘を曲げて肩を上げようとする。肘を曲げる働きと、肩を上げる働きがある、上腕二頭筋が、過剰に働くために起こる現象である。

例にもあるように、弱い筋肉の変わりに、他の筋肉が補う事が代償動作である。これは人間であれば誰しも代償動作がある。人は必ず筋肉が弱いところと、強いところがあるので。

ここからが本題。
今までは代償動作の説明をしました。人は動作を補うように運動をする。他にも補っている事がある。それは身体の硬さと、柔らかさである。身体は硬いところがあれば、柔らかいところが存在する。以前にもお伝えしたが柔らかいところは摩擦を生じやすく、炎症になる。リハビリ場面では、モビリティ(mobility)とスタビリティ(stability)という言葉で表現される事が多い。

身体の硬さというのは、具体的に言うと、「関節の遊びの減少」である。関節の遊びは、他動運動でのみ動かす事ができる、随意運動外の動きである。

随意運動とは、自分で動かせる範囲の動きある。随意運動内は「関節可動域」と表記される。我々は自分で関節を動かす時、関節内で、滑りや転がりなどの関節の遊びが行われている。そのため、関節を動かす時は滑り、転がりなどの関節の遊びが必要になる。
関節の遊びが減少していると、滑り、転がりの動く範囲は限られるので、自分で関節を動かす関節可動域は減少する。関節可動域が減少するという事は、筋肉を動かす機能も低下する。関節可動域が減少すると筋肉は短くなる。人間の構造上、筋肉が短くなると、筋力は低下する。

つまり、関節が硬ければ、筋力も低下する。
関節の硬いところがあれば、筋力は低下するので、最初に説明した代償動作を助長する事となる。そして、代償動作を助長しないために、関節の硬いところを治す必要がある。関節の硬いところは、説明したように関節の遊びの減少なので、遊びを増やす必要がある。関節の遊びは他動運動のみ動かすことが可能であるので、他者からの徒手的な治療が必要になる。

ヨガ、ピラティス、運動療法などの全身運動は、関節が硬いところがあると、代償動作を助長していまうので、全身運動は慎重になるべきである。全身運動を行う以前に全身の身体の硬いところを、徒手的な治療をされた後で行うことが望ましい。身体の硬いところがなくなってから、全身運動は行なって頂きたい。

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