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夢と絶望のソフトアサシン。

枕を買い替えてしまった。


あまりにも普段、睡眠の質が悪いので、まあまあな値段のする結構良い枕をAmazonで買ってみてしまった。

不釣り合いなほどに大きな段ボールに入ってやってきたそいつは、窮屈そうに真空の袋の中にぎゅっと押し込められていた。
僕はそんな不遇な彼に慈悲の眼差しを向けながら、誤って傷つけてしまわないように慎重に袋に鋏を入れた。

ずっと息を止めていた彼は、その瞬間、しゅはわわああああああ、と大きな音で深呼吸をして、体を何倍にも膨らませた。そのふかふかさに、僕は大いに興奮した。


土曜日の夜だった。翌日にはもちろんなんの予定もない。目覚ましなどかけずに寝るに決まっている。
スマホをベッドの上に放り投げ、そのスマホの上にダイブ!枕に顔をズドーン!
そのまま僕は眠った。ここ最近では信じられないほどのスピードで眠りについたのだった。


翌日、目が覚めると、14時だった。???
僕にはまだまだ睡眠のポテンシャルが眠っていた。(普段眠れていなかっただけかもしれないが、そして意味がわからない言い回しだが)
最近は朝、目が覚めちゃうんだよなあ、と言っていた自分が死んだ。12時間一度も目覚めずに眠ったのだ。二度寝で12時間はあるが、一度寝で12時間はそうそうない。僕はなんてことでしょう、こんなことって!と思いながら、もう一回寝た。

目が覚めると18時半だった。???今は、いつ??
久々に寝ぼけていた。僕はパソコンを開き仕事を始めようとしてしまったのだ。何せ、先週は仕事がうまく行かなすぎたので、二度寝に対して神が仕事の夢というタイムリー精神攻撃大罰をお与えなすったのだった。

流石に寝過ぎてしまったと反省したが、睡眠をあまり時間の無駄だと感じないタイプなのでいざ知らず、今日はいいやとダイエットをほっぽりだしてピザを頼み、パクパクと一人で食べ、寂しさに涙を流しそうになりながら風呂に入り歯磨きをし、ベッドに入って、僕はまたすぐに眠りについたのである。


要するに、まくら、大事。


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