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【エッセイ】フェルミ推定?ああ、普段やってるあれですか

週に何度か、自転車でジムに通っています。
ポケモンと勘違いしてしまうほどの醜いボディを鍛えるために、どこの筋繊維をいじめてやるかとにやにやしながら駐輪所につくと、今日はいつも停めるところが埋まっていました。
あの前輪にガッチャンとやるタイプの無人駐輪所です。その駐輪所は最初の3時間が無料なので、駐輪所の無いジムに行くときに重宝しています。
私はいつも「NO.88」に停めています。
停めやすい位置にあるというの理由の一つですが、番号が覚えやすいのが一番の理由です。
前輪にガッチャンというのを解錠するには少し離れた機械に「88」と入力する必要があるため、番号を覚えてないといけません。
忘れた暁には、わざわざ自転車まで番号を確認し、また解錠の機械のもとへ行き入力、そして自転車まで戻るという阿呆すぎるムーブを行わないといけないのです。
それを避けるためにも私はいつも「88」に停めているのです。「ぱちぱちぱんち」と覚えています。

しかしその日はあいにく「88」は埋まっていました。
私はどこの筋繊維をいじめるのか考えるのに夢中なものですから「ああ埋まってるな」と阿呆のように現状を脳内実況し、特に何も考えずいつもの「88」のいくつか左側に停めました。
一通り体をいじめ、駐輪所に向かう際にことの重大さに気づきました。
「しまった。今日は何番に停めたか見ていないぞ」
このままでは先述した阿呆すぎるムーブをしなくてはいけません。
それはだめだ。男たるものいくつになっても格好はつけたいものなのです。
その阿呆すぎるムーブを避けるために、私は脳内を活性化させました。
いつも停めている駐輪場はこんな形になっています。

駐輪所全景

そして左側の駐輪スペースをアップにして正面向けたのがこの画像です。

駐輪所アップ

さて、ここで私の脳内は
・いつもの88のいくつか左に停めた
・88は右から3番目にある
・この駐輪所は奇数は奥に、偶数は手前に前輪ガッチャンがある
・私はあくまでも無意識に停めやすい位置に停めた
これらのヒントで私はある数字を推測しました。
それは「82」。
82です。
理由を説明します。
先述した通り、私は普段88に停めています。その右側が89なのか、87なのかは覚えていません。どちらに数が進んでいるかも私はわからないのです。
ですが、私は「右から3番目」ということを覚えていました。
そう、右から3番目が88。
すなわちここは「80~90の区画」ということが推測できます。
88の右側が89,そして右端が90。
ということは私が今回停めたのは88未満の数字ということになります。
そして私は「停めやすい位置に無意識に」88よりいくつか左に停めました。
なので絶対に偶数に停めています。
なぜならガッチャンが手前側にあるから。
端っこである80は考えられない。流石に2つとなりの86だったら覚えている。84はこの区画のど真ん中。どちらかというと左に寄っていたはず。
残るは82。これが答えです。私は数字を見ていないのにこの数字を導き出してしまったんです。恐ろしい推理力と想像力です……

フェルミ推定

「日本に郵便ポストはいくつあるか答えよ」
「バスの中にゴルフボールはいくつかあるか答えよ」
こんなわかるわけもない問題にある程度の目星をつけて答えを出すのがフェルミ推定です。どうやらGoogleの入試試験にも使われているようです。
例えば「バスの中にゴルフボールはいくつかあるか答えよ」でしたら
1.高さ3m幅3m長さ10mのバスと仮定する。イスとかあるし半分くらいものが入るとする。体積は45立法メートル。
2.ゴルフボールはだいたい直径5センチ。体積は63立法センチメートル。計算すると71万個ほど。
3.ゴルフボールは球体なので埋めても隙間ができる。空間充填率だいたい7割くらい。
結論:50万個くらい
って岡田斗司夫がYoutubeショートで言っていました。
つまり「わからないことを知っていることで推定する」という考え方です。
Googleで問われているくらいですから、とても高度で大事な考え方なんだと思います。
それが私は出来てしまったんです。恐ろしいおじさんです私は。
きっとエッセイストになる日も近いです。
と、自分の優秀さに恐れおののいたところで、今日は答え合わせをして終わりにしたいと思います。


クソが


サポートという機能があるのに初めて気づきました。みなさんもそうだと思うのでぜひ私のエッセイで試してよいですよ。お願いします。