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マレーシアで登山:キナバル山登山録

2022年11月某日、日本からの友人2名とともに東南アジア最高峰のキナバル山に登ったのでその時の記録を残しておこうと思う。まず、キナバル山を登ろうとなったときに必要なのは山小屋の予約である。個人でもできるらしいが、基本的に信頼できるツアー会社を経由するのがよい。日本語で対応してくれる業者もあるし、英語での業者ももちろんある。山小屋のキャパシティが最大のボトルネックなので、とりあえず日程に目星をつけたら山小屋を予約する必要がある。ちなみにキナバル山の入山料(PERMIT)料金は2023年から値上がりした。これに伴って各種ツアーの料金もあがっているはずだが、2022年に参加したときは3人で1890リンギット(当時の為替で5.5万円ちょっと)でコタキナバル市内との往復交通、Permit代、山小屋代、初日の昼飯弁当・夕飯@山小屋、夜食@山小屋、朝飯@山小屋、昼食、登頂後のCertification(登頂証明書)などが含まれていた。BORNEO CALLINGという業者を使って2D1N MOUNT KINABALU VIA TIMPOHONというコースにしたが、特に不満点はなかった。人数が多いほうが一人当たりの値段は安くなる。日本語だとNTCボルネオトレイルなどの業者が対応してくれるようだし、これらのWEBサイトには日本語でキナバル山登山に関する基本情報を掲載してくれているので最終的にどこに頼むかはともかく事前に勉強させてもらうにとてもよい。

DAY1(登山開始~山小屋)

朝6時ごろにコタキナバル市内にPICKがきてくれるのでバンに乗って2時間ほどでキナバル国立公園の入り口へ。道中にはキナバル山が見える。

ここでいったん下ろされてガイドのおっちゃんが手続きなどをしてくれる。自分たちでも誓約書などのフォームを書いてパスポートを見せたりする作業がある。その後、弁当などを受け取り、他の団体などと一緒にゲート(TIMPOHON GATE 1866M)までさらにバスで向かう。この日は天気がよく、暑かった。ゲートのところでコースについて簡単に英語で説明をしてくれるが、まぁ道自体は迷うようなところはない。

9時ごろに登山開始。最初は階段を下り小さな滝のある川を越える、500Mおきごと(と思われる)に距離と標高を示すボードがあるし、休憩のできる東屋も点在している。30分ほどで1KMポストで2039M。山小屋はおよそ6K地点。東屋の周辺では野生のリスが食べ物を狙っているが相当人なれしていてリュックに乗ってきたり、人によっては手から餌をあげようともしている(もちろん野生動物なので生態面・衛生面ともに望ましくないのでかわいいけど遠巻きに見守るくらいにすべき)。

2時間ほどで3.5Kポストの2634M地点を過ぎ、11時半前ごろ、4KMポスト手前のLAYANGLAYANGという場所の東屋(2702M)でランチ休憩とする。鶏肉や野菜、リンゴ・ゆで卵などが入っていた。12;20ごろに4.5KM地点、2898M。このあたりから白い岩肌の山頂付近が時々見えてくる、引き続き快晴で暑い。ウツボカズラなどの植物も見ることができる。

スタートから4時間ほどの13時ごろ5K地点、ここで標高は3001Mと、3,000Mを超える。

ここからののぼりが標高もあってか割としんどかった記憶があるが、14時ごろにPANALABANの小屋の手前の広場につく。キナバル山長の白く大きな山肌が美しい。

小屋にCheck Inをする。入口をはいったところに広い食堂があり、外にはテラス席もある。

せっかくなので雲海を見ながらテラス席で休憩をした。ペースあげて登ってしまったからかやや高山病の気配がしたので今更ではあるものの水をたくさん飲むことを心掛けた。17時半前から夕焼けがはじまり雲海と茜に染まった空がとてもうつくしかった。

夕食時は完全に高山病の症状がでていたので全く食欲がなかったものの、とりあえず栄養付けなくてはと思い食べれるものを食べ、スープだったり砂糖を溶かした紅茶などをたくさん飲むことにした。ビュッフェ形式で結構量はあった。部屋は二段ベッド2つのはいった4人部屋だったが我々3人だけだった。

DAY2(山小屋~山頂~下山)

ちょっと体調がよくなかったこともあり記録や記憶があいまいだが、2時ごろには出発した気がする。

しかし残念ながら天気は雨!暗いし寒い!心配していた高山病の症状はたくさん水分をとったこととしっかり休んだことが功を奏してよくなっていた。3時半くらいに7KM地点、3653Mである。

その後5時半前には4095.2Mの山頂についたが、かなりの雨が降っていて景色どころではない。とりあえず山頂標識をなんとかカメラにおさえ退却。

山頂付近は岩場だが細かい岩場というよりは平らで大きい岩がプレートにようにおかれているイメージ、ロープなども用意されているが雨でも特段怖くなるような箇所はなかった。下山につれて少しづつ雨がやんできて下界の様子も徐々に見えてくる。

登山あるあるながら悔しいところは否めないが、こればかりはどうしようもないし、山頂までいけただけでよしとしよう、(その気があれば)またこればいいのだ。7時過ぎに小屋に戻ってくる。そのまま下山し、11時半ごろに再びゲートに帰還。バスでコタキナバル市内に戻り、名物の海鮮で登頂を祝った。

よく言われているように特に危ないところもなく、技術的・体力的にはそう問題がないものの4,000Mを超えることから天候への注意は必要だし、高山病対策として初日にペースをゆっくりめにするとか水をしっかりとるとかはするほうがいいな、と思った。


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