ニューヨークのタクシー運転手にはこんな特徴が!

ニューヨーク・マンハッタンのタクシーに関するものがある。

雨の日にはタクシーが捕まえにくいものだが、これは単純に雨だからタクシーに乗る人が多いためだと思うだろう。

確かに、それは大きな理由であるが、行動経済学者の調査によって明らかにした、もう一つの理由がある。

タクシー運転手の行動を調査すると、毎日の目標額を達成して、一日の売上が目標額に達すると仕事を止めていたのだった。

従って、雨の日のように客が多い日は、早々に目標額を達して、引き上げていた。

本来は、顧客が多い雨の日ほど、儲けるに適しているはず。

短時間で高い売上を達成することができる。

であれば、雨の日の稼ぎ時にたくさん働いて、いつも以上に売上を上げておけば、売上が上がらない日に無理やり頑張る必要はなくなるはず。

しかし、こうした考えをしないタクシー運転手が多かった。

日々の売上を毎日の目標を達成できるかどうかというフレームで見ていると、このような判断になる。

ちなみに、この現象は損失回避によるものと解釈できる。

一日の売上が目標に満たなければ損、越えれば得と考えて、損失回避のために目標をクリアを重視しているという考え方である。

同じ金額でちょうど±0の参照点と考え、客を乗せるごとに売上が増えていく。

一日の売上がマイナスから始まり、マイナスを無くそうと頑張って目標額を超え、マイナスからプラスの領域に入る。

しかし、一定金額だけ目標値を超えて得られる喜びは、目標値を超える前に同じだけのマイナスをプラスに転換したことに比べて大きいわけではない。

従って、得を増やす意欲は湧かないというわけである。

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