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デンマークの家にはカーテンがない

デンマークの家にはほとんどカーテンがありません。いや、実際には夏の長い夜にしっかり寝るための遮光カーテンなどはあるのですが、日中にカーテンを閉めている部屋はほとんど見あたりません。

日本では、通り沿いなど人目につく窓は日中でもレースカーテンが引かれており、外から家の中が見えることはほとんど無いと思います。じゃあ何故デンマークの人々は昼間もカーテンをせずにいるの?部屋の中見えちゃうんじゃないの?と思います。ええ、見えちゃいます。

どうやら、デンマークの人々はある程度部屋の中が見えても良いと思っている節があります。もちろんマナー上、カーテンを閉めてないからと言って他人の部屋を窓からまじまじと覗くことは誰もしません。何ならマナー上は、中は見えてないことになっていると聞いたこともあります。でも、見えます。

それが理由なのか、コペンハーゲン市内でも、郊外でも、通りを歩いててたまたま家の中が見えてしまった場合でも、デンマークの家の中はとっても素敵なインテリアであることが多いと感じます。コペンハーゲンのボードツアーに参加した時に見える河沿いのアパートメントも、郊外の美術館へ行く道沿いの一軒家も、外見はもちろん(たまたま見えてしまった)内装まで何だかとっても素敵なのです。

デンマークといえばデザイン。ですが、洗練されたインテリアデザインや北欧家具が多く存在する理由は、長い冬を家の中で過ごすこと以外に、このカーテンを閉めないので内装をいつも素敵にしているという点も大きいのではないかと思います。

ちなみに私の友人がデンマークで引っ越したての頃、彼女が住んでいる部屋の向かいの建物の窓から、その部屋に住んでいる若い男性のモーニングルーティンが丸見えだったそうです。ベッドから起きて、バルコニーで外を眺めながら牛乳を一気飲みして、部屋に戻ってパンを食べる。その一連の流れを一糸纏わない格好で行っているのを1週間ほど見続けた後、たまたま二人の目が合い、それから男性は服を着ているとのことでした。冬が終わると街中でも服脱ぎがちなデンマーク人あるある…なのかもしれません。

日本人で初めて海外に住む私にとって、デンマークは治安も良く、清潔で、かなり日本と文化的に近い!と思うことがよくあります。けれど、カーテンを閉める閉めない等、ちょっとした差異が文化の違いを考えるきっかけになり面白いなと思います。まあ服は着といた方が無難だよね。

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