私、高校生になって壊れてしまいました
我慢…我慢…自分らしさは何処へやら…
私は中学卒業後、地元の公立高校に入学しました。
家庭の状況もあり、学費を抑えなければという一心で、何とか合格した公立高校…。
しかし、この時期は自分が『こうなりたい!』とか『こんな仕事をしたい!』とか全く考えていませんでした。
ただ漠然と…
親を安心させるため…
お金がかからないように…
同じ中学だった同級生も行くから…
『これって、本当に自分が進みたい道なのか?』
この頃は、本当に周りの目や、周りの意見、すべては周りの事を気にしながら選んできました。
自分の意思は何処に置き忘れたのだろう…。
すでに『他人軸』の私がそこにいました。
高校生活で、それはさらに強くなっていきました。
「周りに合わせておけば、何も言われない」
めんどくさいことになりたくないから、とりあえず周りと同じだというアピールをしていました。
自分らしさなんて、これっぽっちもない。
それで楽しいのだろうか…?
いや、楽しいわけじゃなかった。
どちらかというと、クラスの人たちの意見に合わせて、心の中では「本当はこういう意見なのに…」とウジウジとしている事が多かったです。
そうするうちに、自分の気持ちをうまく伝える事すら出来なくなってしまいました。
我慢…我慢…さらに我慢。
限界が近づいていました。
夜に出歩いた先にあった闇
ずっと自分自身に『我慢』という制限を科すると、いつかは壊れてしまうのです。
私は、その限界を迎え…壊れました。
頭おかしくなっていたんだと思いますが、当時クラスが一緒だった1人の女子生徒から、「夜、みんなで遊ばないか?」と声をかけられました。
彼女は、少し茶色がかった髪の毛で、他の生徒達よりも何だか大人びた雰囲気を持っていました。
可愛いというよりも、クールな人…。
知らない世界を持った人なんだろうなぁと感じつつ、見たことない何かを見る事が出来るんじゃないかという興味が、私の中で湧き上がってしまったのです。
私は、彼女の誘いを受けて、ある日の夜そっと家を抜け出して遊びに行くのでした。
今の私から見れば、どう考えてもリスキーな集まりとしか思えません。
しかし、当時の私はその刺激さえ新鮮で、ちょっと覗いてみたかったのかもしれません。
案の定、怪しい溜まり場でした。
とある駐車場…。
そこには何かを吸っている??怖くて近づきませんでしたが、私はとにかく早くその場から消えたいと思っていました。
その矢先…
何処からともなくライトで照らされ、そこに集まっていた若者は一気に散らばり、その場に立ち尽くしていた私はあっけなく補導されてしまうのでした。
『あれ?私を誘ってきた彼女は何処に??』
すでにその場からは逃げていました。
「あっ…もういいや。自分が悪いんだ。」と自身の考えの甘さや弱さを自覚した瞬間でもありました。
補導…謹慎…貴重な経験
私は、この夜の外出の時、足に怪我をしてしまったのですが、それも自業自得…と自分で自分を叱りました。
結局、その後、家族に連絡を入れられ、姉と姉の彼氏が迎えに来て、当然ですが雷を落とされたのは言うまでもありません…。
『ごめんなさい…』それしか言えなかった。
翌朝、父は「そうならんと分からん事もある。勉強になったやろ。」とそれだけ…。
私はちょっと拍子抜けをしてしまいました。こういう時にガツンと叱ってくれない父に、何故かモヤモヤしてしまう私がいました。
学校では、この事で生活指導の先生が家に訪問して父と話をしていたようです。
補導はこの一回だけ…。もうゴリゴリ…。
そして、普通なら自宅謹慎処分のところを、試験の日が重なっていた事もあり、配慮として学校内謹慎(会議室に缶詰め状態)となり、反省文をいっぱい書きました。
当時の先生方には感謝しかありません。
クラスには「体調が良くないから、別室で受けさせている」と伝えていただいていたこと…。
そのおかげで、謹慎が解けて教室に戻っても、友達が「体調大丈夫?」と何事もなかったように私を受け入れてくれる環境がそこにはありました。
そして、生活指導の先生は、私を見るなり叱るどころか「足の怪我は大丈夫か?」と気にかけていただいたこと…。
本来は指導で厳しく言われてもおかしくないはずなのですが、そこには触れず「痛みが引くまで無理するなよ」と優しい言葉をかけていただきました。
私のちょっとならいいかな…といった甘い考えが、周りの人たちを巻き込んでしまい、申し訳ない気持ちと感謝の気持ちが混ざりに混ざって、数日はグズグズ泣いていました。
私は自分自身が壊れてしまったことで、大切な事に気づくことが出来ました。
あっ、足の怪我ですか…?
今も跡が残ったままです。
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