映画健忘録:イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ/バンクシー
2020年127本目。
映画をほぼ毎日観てるエリ(@errnzabesu2)が、何を見てどう思ったのか。観る本数を重ねるに連れて、映画にどんどんハマっていった私が、観た作品についての感想と主張を書き連ねる健忘録です。
ドキュメンタリーは、あなたの価値観を変えることができます。
自分が無意識にしてる判断は何をどう思って生まれるのか。観る人の価値判断基準を揺さぶるドキュメンタリー。
世界的に有名なストリート・アーティストのバンクシー。彼の謎にせまった密着ものではなく、いつ何時もビデオカメラを離さない商売人が、ストリート・アートに惹かれバンクシーと出会い、彼自身がアートに染まっていく姿を映した作品。
良い、悪い。
好き、嫌い。
投資、浪費。
有意義、無意味。
意味がある、無駄。
自分は何を感じて、どう思ったから、その判断に至ったのだろう?
バンクシーという名前しか知らなかった私でしたが、この映画を観て確固たる主張を持って社会に絵という表現で訴えている活動家、というイメージに変わりました。バンクシー自身が監督ということで、アート同様に視聴者に訴えかけています。
ビデオカメラで撮った映像を使って、そこにある事実・人々(社会)の様子・バンクシー側(有名なストリートアーティスト)の主張がテンポ良く折り混ざったストーリー。
想像力や感性という目に見えないものの評価や価値。
バンクシーが語るシーンも、主張ではなく思ったこと感じたことを口にしている部分に好感が持てました。
芸術は有名であるとか経歴であるとか、見たこともないのに情報で決めつけてしまいがちです。 私も名乗る肩書きは『女優』ですが、実際の稼ぎはウーバーイーツやフードデリバリーの配達員が主です。
毎日観るほど映画が好きです。作中の登場人物に感情移入して同調したり感動します。
かといって、それがすなわち良い作品とは限りません。
非現実な力で正義と悪が戦う、何でもありのファンタジーは一般的には人気ですが、好みではありません。
悪を倒すために街をぶっ壊して過去に戻れば良いとか、しねー!ぶっ飛ばすって叫びながら悪を倒すなんて、そもそも現実的に考えて野蛮ですよね。
小さい頃から馴染み深い王道ストーリーなので、疑問に思ったことありませんでした。
自粛警察、マスク警察なんて言葉が出てくるように、同調圧力。 自身の生活でも『当たり前』その判断を今一度、見つめ直すことができる作品だと思います。
ドキュメンタリー映画は、ニュースでも見たことない世界のどこかで起きている現実を見聞きすることができます。まずそれだけで価値があります。
テレビニュースやコメンテーターの偏向・フィルターを通さずに、家にいながらにして今の瞬間も起きている世界の真実に触れることができる。
私の見たドキュメンタリーです。
Little Birds リトル バーズーイラク 戦火の家族たちー/綿井健陽
イラク チグリスに浮かぶ平和/綿井健陽
イラク戦争や紛争の現状と、そこに暮らすある家族を10年追ったもの。
テレビニュースでは知ることのできなかった真実や人の吐息まで感じられます。
外部が立ち入り禁止の地区に潜り込み、政府の嘘を暴く事実を世界に発信した女性ジャーナリスト。
命綱なしで山に挑む一人の男を追う。その身体は何でできているのか。
前人未到の雪山に登るグループの挑戦と人物の背景 。フリーソロを撮影したジミー・チンが映される側で出ていることが面白いです。こちらは命綱ありです。
同じ登山でも、手法や人数が違うと内容がまるで違います。
チェルノブイリ原発事故の放射能影響で人体に異常をきたした子供の現状と危険区域に取材した様子が映ってます。
東日本大震災で何が起こったのか、この出来事から私たちはどんな未来を歩んでいくのか、専門家のインタビューと宮城県出身の岩井俊二監督自ら被災地をめぐる。
従軍慰安婦問題を日本・韓国・アメリカ在住の日本人韓国人etc…様々な立場と主張の人のインタビューを集めたもの。
世界的有名なチェリスト『ヨーヨー・マ』が文化の存続と復興のプロジェクトを立ち上げた、様々な国の演奏者の音の出どころや音楽と文化について演奏者の聴き方を体験することができます。
精神や肉体的障害を持つ人が所属する、日本のプロレス団体です。
プロレスに馴染みがないのですが、その本質的な部分を90分で知ることができました。
華氏911/マイケル・ムーア
マイケル・ムーアの世界侵略のススメ/マイケル・ムーア
大統領の不正や思惑に迫ろうとしたり、自国の繁栄をテーマに自身の主張をユーモアと行動力で見るものを納得させてしまう。
ちいさな哲学者たち/ジャン=ピエール・ポッジ ピエール・パルジェ
フランスの幼稚園児に哲学の授業を取り入れた実験的プロジェクト。私も小さい頃受けたかったなぁ…
生涯付き合っていく難病とともに生きる子どもたちの日常やインタビューから、幸福とは何かを肌で感じられる。
旅行に行かなくても価値観は変えられる、をテーマに世界や歴史、人間を知り学ぶことで自分の人生を豊かにする。そんなスタンスで映画鑑賞をしています!
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