夜更かし
夜更かしをした。
夜更かしは楽しいが、次の日死を感じるので私はあまり夜更かしをしない。
いつも7~8時間寝ている。
私は死を知らないから、きっと私が言っているのは死を何百倍にも希釈した感覚のことだろう。
寝不足の次の日はあまり生気がしない。
脳の酸素が薄い。
全部がどうでもよく思う。
道を歩いていて、轢かれそうになるが、まぁ仕方ないかと思ってしまい、そこでやっと恐ろしくなる。
けれどその10秒後にはまたどうでもよくなると、そんな具合で。
いつもより頭が働かないから、余計なことを考えず1つの作業に集中できたりもするのだけれど、私は寝不足の感覚が嫌いだ。
だから、社会人になり朝早く起きなければならなくなってから、夜更かしをあまりしていなかった。
昨日は4か月ぶりぐらいに、自発的に映画を観て夜更かしをした。
ロマン・ポランスキーの『袋小路』
フランス映画が観たくなり、『柔らかい肌』から主演女優繋がりで観ることとなった。
私は5年前くらいから、フランソワーズ・ドルレアックが大好きで、今回初めて『袋小路』を観たが、『柔らかい肌』からは2年後くらいの24歳あたりの作品で、ぐっと妖艶さが増していた(役柄もある)
彼女の低い声が大好きなのだけど、今回は本当に肉体美(背中!)が素晴らしかった。細身で背の高い女性の背中が大好きなので、本当にストライクで、海に浮かぶ古城と放たれた鶏たちと、ギャングと、という感じでコメディでシニカルで退廃的ですごくよかった。
人に自信を持って面白いよ!と勧められる映画ではないが、私が夜更かしするには十分だった。
ドルレアックは25歳で交通事故で亡くなっている。
今の私と同じ年齢で、色々思うこと、もっとたくさんの作品に出ていたらよかったな、とも思うけれど、ひとまずフィルムは永遠。美しさはずっと刻まれる。それが記憶媒体の良さだなと改めて感じる次第であった。
現実逃避願望を抱いている自覚はあまりなかったけれど、フランス映画、メロドラマ映画はかなり現実と違うところに連れて行ってくれるから、たまに摂取したくなる。戻って来れないと言う弊害があるので、社会人には本当によろしくないが。
もうすぐ1週間くらい仕事を休む。
海に囲まれた要塞?修道院?に行くので、ちょうど関連性のある映画が観られてよかった。
おやすみなさいー。
いつもありがとうございます🤍