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雨上がりの日の差した街を日傘で行く。

本日提出の一字も書いていないレポートあり。

こんな日は1日を無為に過ごしてしまうわけで、朝から古い写真を見たり、グループラインを見返したりしていた。

最近は妙にリアルな夢ばかりで少し落ち着かない。中高生の頃のちょっと仲良かった友人が代わる代わる登場する。

昨日なんてちょっとした愚痴を誤解されてしまい、なんとか誤解を解くというハードなものだった。


なんだか最近は冷静に考えると、とても幸福。
でも何かが足りなくて、
その何かは自分が1番わかっていて、
どうにもやりきれない。


今日はどうしても買わなきゃいけない日用品があった。しかし外は雷鳴が轟いている。
このまま家を出て、雷に打たれるのは少しもったいないと思って窓際で暇を持て余していた。

最近はずっと宇多田ヒカルの曲を聴いている。

「addicted to you」

カラオケでは絶対歌えないような難易度の高い曲だが、私の気持ちを代弁してくれていた。

「初恋」

心のざわめき。あなたが必要だという確実な思い。すごくきれいな曲だ。


昔の写真やトークを見返すとき、私は旅をする。
怖いものや慢性的な物思いがなかった頃の自分を隣に感じながら。

無敵だったあの頃に。

あの頃の気楽さを少しでも得たくて、髪を明るくしたいなとふと思った。


少し雨が止んだすきに外に出た。

雨上がりの街の空気は、プールの後の国語の授業に似ている。

湿度の高い教室。気だるさ。ぼうっとする頭に響く優しい雑音。眠たくなる。

雨上がりの誰もいない街、公園。

まとわりつく大気、滲む汗。

水滴のついた青色の自動販売機で麦茶を買った。

タバコを吸う青年は、見知った人とよく似ていた。

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子供のいない公園。
水滴のついた赤と黄色のブランコの美しさ。

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差してくる日差し。
柔らかい空気。

木々にもベンチにも水が付いていて、
ペットボトルの中にも
私の中にも水がいて

やわらかな空気も、多分に水を含んでいて

ちゃんと生きているのだ。

私も地球も。



果物を守る新聞紙。
階段の間に生えた草木。
小鳥のさえずり。

うるさいほどの蝉。

色とりどりの屋根と壁。

左目に直撃した雨粒。

星型のマグネットの落し物。

空を写すビルの窓。

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帰宅中の小学生に嫉妬。
私も大学に行きたい。


青いジャージを着た3人の男子中学生は結構深い話をしていて、すごくいいなと思った。

その時のことをいつか思い出し、恋しく思うんじゃないかなと自分のことのように思った。



最近は冒険心があるけれど、本質的に私は極めて安定的な人間関係を望んでいる。

だから不意に心に来客がいらっしゃると、ざわざわする。

変な話だし、上から目線な話なんだけど、この人をどの部屋に通そうか、みたいなことを無意識にやっていると思う。

それはつまりどれくらい心を開くかということだ。

また自分のどの面を見せようかということだ。

人によって接し方を変えるのは嘘でもなんでもなく、その人と酸いも甘いも含めて、一番楽しくいられる関係であればと思ってやっている。

それが最善だと思う。


人間性が壊滅している人を除けば、基本私に寄って来てくれるかなりの人と仲良くすることができる。

だから私が人の誘いを断るとしたら、心にダイレクトダメージが来ることを恐れて。

なのだろうと、ふと思った。

自分にとって影響力のある人というのはどうしてもいて、その時の自分には身が重かったのだろうな。


ならしょうがないと、束の間の納得。


スロープを下ると、 ペタペタとサンダルの音がした。


タリーズで瀬戸内レモンのドリンクを買った。
最近は自粛していたけれど、本来私は、こういうものが好きだったということを思い出した。


いつもありがとうございます🤍