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【良書厳選】初期研修医が最高効率で成長するための書籍【順番に読んでください】

割引あり

最初にお読みください

医師国家試験の勉強ではビデオ講座があったのに、いざ研修医になってみるとどのように勉強すればわからない。
そんな悩みを持ったことはありませんか?

今回、専門医資格を5個有し、医学書を今までに200冊以上読んできた私が、最高効率で成長するための良書を厳選して紹介いたします。


※最後のおまけ部分のみ有料としておりますが、このツイートをRTで紹介してくれた方は無料で読めるようになっています。

最終更新
2024/02/23 内科診療フローチャートのリンクを更新しました
2024/02/07    本編とおまけ部分を一部追記しました
2023/10/23 レジデントのための超基本手技を紹介しました


医師国家試験終了後~入職前

①誰も教えてくれなかった診断学

国家試験脳から臨床脳へと変換するために一番適した書籍です。
臨床推論の基礎を理解していない状態で臨床の勉強を始めても、生きた情報としてストックされません。
真面目に病院実習を取り組んでいた人にとっては易しすぎる内容かもしれませんが、臨床の勉強を始める前にまず最初に読んでください。
232ページですから1日で読めます。

②レジデントのための超基本手技

手技以外に大切なことは死ぬほどあるのですが、初期研修医にとって周りの研修医よりも手技の経験が遅れると精神衛生上、非常に良くないです。
基本的な手技に関しては医療の本質ではありませんから、早々に身に付けてしまった方が良いでしょう。
以前は他の書籍をオススメしていたのですが、手技解説の書籍でもやっと良書が出版されました。まさに夜明けと言えます。
こちらの書籍は入職前までに必ず読んでしまいましょう。

③「型」が身につくカルテの書き方

診療録の記載方法については、初期研修期間中にはじっくりと教育する余裕がないことが多いです。
基礎がわかっていないと、どこから教えれば良いか指導医側も悩みます
診療録記載にはいくつか流派がありますが、こちらの書籍は最もオーソドックスなスタンスで執筆されています。初期研修が始まる前にぜひ読みましょう。

④3秒で心電図を読む本

心電図は医師国家試験と実臨床のギャップが大きい部分です。
入院患者さんはほぼ全員心電図検査を行っていますから、研修医の先生方も評価せざるを得ないと思います。
心電図所見の細かいところは後から調べても良いので、心電図の概念や総論だけは研修開始前に勉強しておくことを強く勧めます

⑤竜馬先生の血液ガス白熱講義150分

血液ガスも心電図と同様に国家試験と実臨床のギャップが大きいです。
救急外来ではほぼ全例と言っていいくらい検査しますし、研修医の先生方も評価出来なければなりません。
田中竜馬先生の書籍を紹介するのはなんとなく悔しい気持ちになるのですが、研修医向けの書籍で一番わかりやすいと思います。
こちらも初期研修開始前に通読しておきましょう。

⑥レジデントのためのやさしイイ胸部画像教室

胸部X線検査もほぼ全入院患者が撮影しており、読影できなければいけない検査の一つです。胸部X線は「フェルソン」や「胸部X線診断に自信がつく本」など良書が数多く存在しますが、その中でも研修医になる前に一冊読むとしたらコチラの書籍をオススメいたします。
1日あれば通読できる書籍ですから、こちらも入職前までに読んでおきましょう。

入職後~オリエンテーション期間中

⑦病棟指示と頻用薬の使い方

医師国家試験に合格し、舞い上がっている方も多い時期でしょう。
大事なことなので大声で言います。
「病棟の仕事が遅い、出来ない人は惨めな思いをします」
電子カルテの使い方を習っているこの時期に、病棟指示の勉強もしておきましょう。
そして、自分の電子カルテに「セット指示」「条件指示」など業務時短用のショートカットを作っておくのも良いでしょう。
こちらの書籍は近年稀にみる良書です。

⑧医師1年目からのわかる、できる!栄養療法

栄養療法は我流で学んでいる医師が多く、基礎をしっかり学べる環境は多くありません。
かつてはESPENやASPENのガイドラインを読んだり、NSTセミナーのテキストを勧めたりするなどしておりましたが、今はこちらの書籍一択です。
初期研修医の皆さんには必ず読んで欲しい一冊となっております。

⑨明日のアクションが変わるICU輸液力の法則

他の輸液療法の書籍はズレている書籍が多いです。
輸液をどんなに拘っても所詮は水と電解質。思った場所に思った分だけ輸液を入れるなんて無理な話です。
皆さんに学んでほしいのは生理学的な理屈だけでなく、生理学的なアプローチ+文献に基づいたベストプラクティスです。
この書籍に書いてある内容を知っているかどうかで輸液療法を学ぶ際のスピードが異なります。
輸液について真剣に勉強したい方は、こちらの書籍をまず手に取っていただきたく思います。

⑩総合内科病棟マニュアル 病棟業務の基礎(赤本)

初期研修医が学ぶべき基礎が詰まっています。
病棟マニュアル本のキングと言って良いでしょう。
私の本音としましては、全研修医にこちらの書籍を通読してほしいですし、常に読めるよう電子化しておいてほしいです。

ボリュームが少し多いので、初期研修開始前に通読するのは少し難しいかもしれませんが、時間をかけて通読する価値があります。

入職後~内科業務で買っておくべき書籍一覧~

⑪総合内科病棟マニュアル 疾患ごとの管理

内科マニュアルを一冊買うならコチラ一択です。
他のマニュアル本はこの書籍で満足できなかったら、購入を検討してください。この書籍の内容を読まずして他所に手を出す必要はないです。
前項で紹介した赤本とともに完璧に勉強出来たら、あなたは初期研修医のレベルを大きく超えることが出来ます。

⑫ホスピタリストのための内科診療フローチャート 第2版

入院患者の診療にはこの書籍一択です。
この書籍を読まずに医師人生を終えるのはありえないです。
和書でこのようなレベルの高い書籍が出版されている事実を私は同じ日本人として誇らしく思います(私は何もしてませんけど)。

研修医の先生方もこの書籍を読めば、熟練の内科医の診療が近づくことが出来るでしょう。また、引用文献も丁寧に併記されており、学会発表やレポート作成にも活用できます。
できれば通読してほしい一冊ですが、せめて自分が担当した患者さんの疾病だけでも読んで欲しいです。

⑬レジデントのための 内科診断の道標

外来診療の書籍は、現環境ではこちらが最もオススメです。
こんなに質の高い書籍をこんなに安い価格で流通させてしまってよいんでしょうか。
外来診療の書籍は少し古い本では良書がありましたが、ここ数年は空白の期間となっていました。
2022年にこちらの書籍が出て、身震いしたのを覚えております。
外来研修の際に、ぜひとも参考にしてほしいです。

⑭レジデントのための感染症診療マニュアル 第4版

感染症診療の書籍。一冊買うなら間違いなくこちらです。
いわゆる「あんちょこ本」と言われる書籍は良書が何冊か出ていますが、初期研修の期間を通して、皆さんを支えてくれる強固な一冊はコチラ以外にありません。
価格が高いと感じられる方がいるかもしれませんが、何冊も似たような書籍を買うくらいなら、こちらの書籍を一冊買う方が圧倒的にコストパフォーマンスが高いと考えます。
生きた知識を病棟でも机の上でも学べる一冊です。

入職後~救急業務で買っておくべき書籍一覧~

⑮当直ハンドブック2024

救急医として今までに数えきれないほどのマニュアル本を読んできました。
今後は「当直ハンドブック」出る前の書籍、出た後の書籍に分けられる。
そう言っても過言ではないほどのクオリティとインパクトを打ち出したのがこちらの書籍です。
私が教えたいことはほとんどこの書籍に載っているため、こちらの書籍を持っている研修医相手にはあまり教えることがないです。
毎年改定版を出してほしいです。お願いします。何でもしますから。

⑯外傷初期診療ガイドラインJATEC

外傷診療の書籍としてレベルが高いというのは間違いですし、指導する側としてもJATECの内容は前提知識として持っておいてもらわないと指導にかかるコストが半端なく上がります
国内の外傷診療は今やJATECを基礎とした上で、地域や病院によってマイナーチェンジさせているにすぎません。
少し価格が高いので、研修医室に1冊買って置いておくだけでも良いと思います。

⑰救急/プライマリ・ケアの骨折診療スタンダード 原著第4版

研修医がよく遭遇するのが整形外傷でしょう。
私も救命センターに在籍時代、非整形外科医として数多くの書籍を読んできました。部位ごとにオススメの書籍は何冊もあるのですが、「非専門医」×「救急外来」という組み合わせで行くと、ベストはコチラの書籍となります。
非専門医として対応すべき骨折は網羅されていますし、初期診療からコンサルテーションまで丁寧に記載されています。
著者の熱量には心から敬意を表します。私はお布施として2冊買いました。

⑱すぐ役立つ救急のCT・MRI 改訂第2版

医師国家試験でキー画像は学んでいても、実際に臨床で頻度の高い所見や重要な所見は学んでいない。実臨床に即した読影がわからない。
そんな皆さんにオススメしたい画像診断の書籍は数多くありますが、「初期研修医」×「救急画像診断」このキーワードでは、こちらの書籍が最強です。
まず、救急医の実感として、扱っている項目に違和感がありません。
非救急医が書いた書籍はどうしても扱う項目が現場感覚と解離していて、書かなくても良いような疾患まで記載しているのですが、こちらの書籍はそういった違和感が一切ないです。
おそらく現場をよく知っている先生方が書いてくださったのだと思います。

手元に置いておくべき薬剤資料

⑲治療薬ハンドブック2024

薬剤書籍はこちらが一番オススメです。
購入したらオフラインで利用できるアプリをダウンロードしましょう。
こんなに使いやすくて読みやすいアプリを開発した出版社ほかにいる?いねえよな!?
添付文書への直リンク、インタビューフォームへの直リンク、薬剤の写真、構造式など、細やかな配慮を強く感じます。
私は来年も再来年もこちらの書籍を買います

⑳抗菌薬BOOK&MAP

私がサンフォードのサブスクを解約しようと思った理由です。
この書籍は、付属のMAPが神です。

私は抗菌薬の投与量や適応を調べるたびに毎回面倒くさいなぁと思ってました。
「サンフォードを参照すればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、日本国内の保険用量を踏まえた上で処方しなければいけないので、結構ストレスに感じることがありました。
しかしながら、この書籍が出てからは変わりました。
だって、抗菌薬MAP見れば解決するもの・・・。

おまけ

ここから先はおまけです。
絶対にオススメとまでは言わないものの、私が良書だと思っている書籍を記載してまいります。
このツイートをRTしてくれた方は無料で読めます。
おまけ部分 最終更新 2023/08/28 22:15


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