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なんかあまり気に入らなくて、あとで書き直そうと思って下書きに入れて、そのままにしてしまっていた投稿を、年始のドサクサに紛れて、無修正で投稿してみる。今読むと思考が甘いし、あさはかな考えと思いながらも、勢いで書いたもののシンプルさは、意外と貴重かもしれない。

2019年8月9日に書いたまま、あまり自分でおもしろくないと思って、いつか書き直そう、と思って下書きにしたまま、熟成(というかもはや腐敗?)したものを、そのまま放出してみたいと思います。

アーティストのアニバーサリーベストアルバムに入る未発表曲のノリで。

なお、下書きにしていた理由は、後半のレストランの二極化のくだりが、勢いで書いただけで、結論はないなと思っていたからです(たぶん)。

確かに読み返すと、もうちょっと事例を使って論理的に説明しないといけないなと感じます。

さらに、今は少し考え方が変わって、そういう二極化でない世界というか、コインの裏表のように、つながっているほうが健全じゃないか、ということも感じていて。

ちょっと経験が甘いな、と思いますが笑、その瞬間には、考えていたことですし、ひとつの意見としては、ありえるような気がしましたので、この機会に放出してみたいと思います。

以下からが、放出投稿。下書きから、1文字も変更していません。トップ画像は後付けです
ーーー(タイムスリップ20190809)ーーー

(タイトル)
ポップアップ編集室「MAGARI」の可能性

料理人付き編集者という新しい職業を作りたいと思っていて、何人かの料理人や食のプロの方と組んで、その方法を模索しています。

その取り組みの一つが、レストランを間借りして、そこを編集室にしようというプロジェクト「MAGARI」です。このMAGARIを始めて1カ月が経ちました。

7月4日、11日、19日、26日
8月1日、4日、9日
1カ月半で7回というのは、結構なハイペースかもしれません。

興味あるんだけど、どんなことしてるんだろう、っていう方がいる(と信じている)と思うので、やってみたうえでの可能性についてまとめておきたいと思う。

料理人付き編集者は専属ライターではない

「江六前さん、なんかやってますね」といわれつつも、「料理人のことをよいしょする記事を書くわけですか」とか、「広報みたいなことですよね」、ということを言われます。

そういう仕事も一部あるのですが、それよりも僕は、料理人×編集者によって、これまで料理人が入り込めなかった分野に積極的に出ていって、料理人の仕事の可能性を広げていけるようなことをしていきたいと思っています。

・料理人が作る宇宙食

・犯罪者のリハビリ施設の食事

・24時間体制の救急病院の医師向けの食事

普段の食事が、どうしてもきちんととれなかったりするような状況の人たちに対して、「おいしい」を届けることができれば、とも思っています。

そんな、料理人と社会の新しい関わりあい、料理人の共創相手、オープンイノベーションを創出していくうえで、なかなか通常営業をしながら料理人がやっていくのはむずかしい。それを一緒になってやっていくのが、料理人付き編集者の仕事のひとつになるのではないかと思っている。

レストランを愛する人を増やしたい

「べつに料理人がオープンイノベーションに必死になる必要なくない?」という意見もあると思います。

レストランだけではないですが、とくにいまレストランは人材不足が深刻です。そもそも社会的に、人口減少で労働者が減っているなかで労働時間が長く、給料もなかなか上がらないなど「なりたい職業」ではなくなってきています。

そのなかで、レストランの単価を上げていく、つまりコースで2万円くらい取るようなレストランにして、経営を成り立たせようという意見もあります。

文化は、上流から下流に流れていくというのは、真実だと思っているので、食の進化(または深化)の面では、ぜったい必要です(僕は、こうしたハイエンドなコンセプトを身を削ってやっているお店は、なくなってはいけないと思うので、制度をつくって国が補助を出すべきだと思っています)。

いっぽうで、そういった高級レストランに行ける人は、果たしてどれくらいいるのでしょうか? 二極化が進めば進むほど、突き抜けたおいしさは妬みを生み出すかもしれません。

端的にいえば、安くておいしい、月に2回くらいいけるレストランがないと、食体験がなくなってしまいます。

しかし、価格を下げれば、それだけ売らなければいけなくて、人件費もかかる。大箱をつかえば家賃も高い。どうしても働く人に負担がかかってしまいます。

そうした経営的な問題を、シェフなり、そこに勤める料理人が、レストラン以外で料理人のスキルを活かして仕事をすることができれば、多くの人が利用しやすいレストランが実現できるのではないでしょうか。


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