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Life|エンタメは、どこからくるのか

編集作業の多くは、場所を選ばないので、コロナ禍でのリモートワークはわりかし進んでいて、電車に乗って出かけるようなことがほとんどなくなりました。

終電がなくなって朝まで仕事、なんてことはざらだったんですが、できたところで終われるので、無駄な電車待ち時間や机で寝落ちみたいのもなくなり、フラフラになるまで作業をするようなこともなくなりました。

ネットがあればある程度のことはできるのが編集という職業のいいところだなぁと実感しています。

会社に出社していたころは、昼と夜のお弁当を持って出かけていたほど、家で食事をするのは、毎朝と週末の夜くらいでしたが、いまは三食(といっても朝はヨーグルトくらい)家で食べているので、だいぶ生活が変わったなぁと思っています。

おそらく、多くの家庭と同じように、我が家も自粛中の楽しみは食事。軽く晩酌をしながら食べているので、質素とはいえないエンゲル係数やや高めの日々が続いている。お好み焼きやタコヤキ、焼きそば、餃子など、ホットプレートの登場回数が多くなったなぁ。

多くは妻が食事を作るのだが、週に2、3回は僕も作る。お昼はパスタやカレー、夜は、先日制作したフランスの料理人、神谷隆幸さんの《アスパラガスのレシピ》(#アスパラの薄い本)からアスパラガス料理を作ったり、多くの料理人がいまSNSにアップしているレシピを作ったりして楽しんでいる。

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やっぱり、食事は人生にとって大きな歓びだよな、とコロナ禍のなかで改めて感じさせてもらっている。

ペヤングは変わったのか、僕は変わったのか

そんななか、今日の昼は、「ペヤングソース やきそば 」( まるか食品株式会社)を食べた。我が家は夫婦2人暮らしなのだが、1人1食まるまると。

そういえばコロナ禍になってから、インスタントラーメンを食べるのは初めてだった。食べる歓びを求めると、出来立て、手作り、できるだけおいしくしたい、という欲求がでて、いろどり豊かにするのを楽しんでいた。

そんななかで、お湯を注いで3分待って、お湯を捨てて、ソースをかけてまぜて食べるという、ペヤングを食べるのがなんだかとても楽しく感じた。

食事を1食1食おろそかしないようにするのもいいが、こっそり隠れてズルしちゃうような。背徳感に似た感じ。たまにはこういう抜けた瞬間があってもいいのかもしれない。

自粛のなかでの数少ない買い物や散歩の楽しみに勝るとも劣らない、「ペヤングを夫婦で食べる」というエンタメ。ビフォアー・コロナでは、ペヤングにエンタメなんてなかったもんなぁ(少なくとも僕の生活では)。

コロナになって、さまざまな価値観が変化していっている中で、食体験の価値も無意識のうちに書き換えられている。僕は、コロナ禍のなかで、どこまでビフォアー・コロナの僕から変わってしまっているのだろうか。

ペヤングって変わらない旨さがあるよね」なんて言って食べながら、そんなことを感じていた。

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