マルシェって楽しい。ランチは南フランスで本場のブイヤベースを食べに
ニース2日目は、朝からマルシェへ。神谷隆幸さんと神谷さんの妻・クレールさんに朝から地元のマルシェ「Libération market」に連れて行ってもらう。神谷さんは、ニースのお隣の町、カーニュ=シュル=メールで「La table de KAMIYA」というレストランを開くオーナーシェフだ。
翌日夜に神谷さんのお店で食べる予定の僕たちに、「明日何食べたい?」と神谷さん、なんと! ラングスティーヌとテリーヌという小さい蛤みたいな貝、アンチョビ(カタクチイワシ)などを仕入れてもらう。
どんな料理になるのか、明日のメインイベントにドキがムネムネする。
ちなみにLibération marketに面したカフェL’Altra Casaで朝食に食べたクロワッサンがとてもおいしかった。バスク、ニース、パリでけっこうクロワッサン食べたけど、一番香り高くエレガントだった。
野菜や魚のほか、肉屋やチーズ屋、乾物屋(ジロール茸とポルチーニ茸を大人買いした)をまわる。日本でも道の駅とか好き。こんな食材がとれるのかぁとか、日本ならあの地域に似ているねとか感じることが多く、とっても楽しい時間を過ごした。あと、マルシェの近くにあったワインショップ「La Cave Libération」もよかったなぁ。ワインもあるし、地元のクラフトビールもあって、宿での晩酌用に買って帰った。
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この日の午後は、レンタカーを借りてニース周辺の観光だ。keicondoさんと交代で運転。日本と違う交通環境がかえって楽しい。
ランチは、神谷さんに予約をとってもらったLa Mère Germaineへ。ブイヤベース(Belle bouillabaisse )が名物だという。
La Mère Germaineは、ニースの旧市街から車で15分くらいのVillefranche-sur-Merにある。街の港を目前に建つレストランで僕たちは観光客丸出しで岸壁に設置されたテーブルでいただく。
日本では、魚介のごった煮感があるブイヤベースだが、こちらは魚とスープを別々に作り、皿に身、スープの順で盛り込んでいくスタイル。スープはおいしいけど、けっきょくうま味を出し切った具を食べてもなぁという行き場のない思いが見事に解決され、レストラン料理として洗練された料理になっている。これはおいしい。
牡蠣の前菜、魚介のタルタルなどを注文してメインのブイヤベースへ。
気さくなオーナーらしき人がブイヤベースに使った魚を見せにきてくれた(この日はスズキがメイン)、エンタメ感が高い。
スープがなくなったら継ぎ足してくれる。無限ブイヤベース。
ブイヤベース自体は味のメリハリはなく、やや塩味が弱い。つい卓上にある塩を振りたくなるが我慢 カリカリに焼いたパンの表面に、生のニンニクをこすりつけ、アイオリソース(ニンニク風味のマヨネーズ)をたっぷり塗る。それを4~5個ほどスープに浸して食べると不均一さが生まれて奥行きが生まれる。
パンを浮かべるだけでなくアイオリソースをスープに溶いて味変してもいい 味付けを客に委ねる料理は西洋料理では珍しいのではないだろうか それにしても腹パン、スープ4杯おかわりした。
お腹にブイヤベースをたっぷり詰め込んだ午後は、La Mère Germaineからさらに30分程車で向かてEze(エズ)村へ 。
崖にの上に建つ小さな村で、眺望がすばらしいはずが、この日はあいにくの曇り。神谷さんが最初にフランスで働いたという高級オーベルジュChâteau Ezaのテラス席も頂上から見ることができた。
夜は、ヨーロッパ3大カーニバルといわれるニースの夜のパレードを、タイミングよく見ることができた。
事前にパレードの沿道で見ることができるチケットを購入しておき会場へ。
毎年王様のコンセプトが変るそうで、今年は「宝物の王様」が主役。阿波踊りのような感じで、各連が国や文化を山車や音楽、ダンスで表現する プロ・アマを越えて表現しようとする人間の姿は美しい。
各国の文化を彼らなりに解釈しているのだけど、たとえば日本だったら中国とかとごちゃ混ぜになっていたり、東南アジア風のエッセンスもあったりする 僕らもヨーロッパの文化をまぜこぜに理解しているだろうから当たり前なんだけどなんか面白かった。
個人的に南半球の文化は異質でカッコよく感じた。
混雑を予想して車ではなく電車でニースに行っていたら、結局宿がある駅の終電間際になってしまい、会場から早歩きからのダッシュ。結局乗り過ごしてしまった。予想以上に終電が早くてびっくり。スペインから来て、かなり都会に戻ってきたと錯覚したけど、ニースはあくまで地方都市。田舎だったのだ。東京の感覚ではいけないなぁと、気持ちを新たに。
(2023年2月21日)
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