バスク・アチョンドから南仏ニースへ。旅の後半戦でさっそくウルっと
5日間をすごしたアチョンドともお別れ。2時間くらい仮眠をして、スーツケースに荷物を押し込む。まだ真っ暗な朝5時に哲郎さんが宿まで迎えにきてくれた。最後まで、本当に面倒をみてもらって、ありがたい。最後に、アンボット山を拝むことはできなかったが、シンと身に染みる明け方の寒さは、何度もみた美しい山容とともに、心が覚えている。
6時にビルバオ空港に到着。哲郎さんとも、マジのお別れ。この先、何年生きられるかわからないけど、死ぬときにきっと生涯のベストシーンとして思い返す5日間だったと思う。
旅程では、ビルバオ空港から一度、パリに行って、そこからニースまで行くことになっていた。7:20に離陸して、パリのシャルルドゴール空港に着いたのは9:10。それから14:35がニース行きの出発だったので、結構時間があるなぁと思っていたら、CDGではなく、オールリー空港だったことに気づき、タクシー移動。乗り換えの時間があってよかった。
オールリー空港は初めて。2時間ほど、カフェで待機する。都会的なパスタサラダを食べる。オールリー空港のカフェで一休み。エリック・カイザーのドレッシングのボトルがすでにしゃれている。
ニースに着いたのは16時。パリからの上空の景色は、ずっと分厚い雲が機体の下にあって、心配していたがついたら晴れ。
預け荷物をピックアップして、空港のゲートを出ると神谷隆幸さんと妻のクレールさんが待っている姿が見えた。ゲート正面のシートに座って待ってくれたのだ。
東京からはるばる9,900㎞。日本で何度もあったし、なんなら前月1月に神谷夫妻が来日した際にも鎌倉で会って、合宿しているので、コロナ禍明けてついに再会!という場面ではないのだが、なぜだかウルっときてしまった。
本当にニースにいたんだね、神谷さん。という気持ちと、わざわざ迎えに来てくれたという気持ち。
ニースでは、自分たちで車を借りて運転することになっている。さっそくオンラインで予約済みの空港併設のレンタカーへ。フランス語で話しかけられているのか、英語で話しかけれているのかさっぱりわからないが、神谷さんのサポートでなんとか貸してもらえた。
神谷さんの先導で、4日間お世話になる民泊へ(Airbで予約)。
ニース初日の夜は神谷さんが予約してくれた旧市街にあるニースの伝統料理が食べられるレストランLa Meranda ラ・メランダへ。
おすすめを中心に、どうしても前菜を1品に選びきれず2品注文。超絶おいしそうだったタマネギのパイとバジルパスタ(あまりに興奮して写真撮れず)。メインは仔牛の頭の煮込み。デザート前にチーズを頼んでレモンのタルトを最後に。最高に楽しかった。
シェフのドミニク・ル=スタンクさんは、ニースの2つ星ホテルレストランの元総料理長。メディアの評価から離れ一人で料理する店を開いた。小さな店内はいつも満席。肩を寄せ合うようにギュウギュウに座る。昼夜ともに2回転。ネット予約なし1セット90分でみんなさッと食べて帰る
とにかくシェフがカッコいい。
シェフを囲んでみんなで。
食事のあとは、ニースの旧市街を散策。あまりの嬉しさに神谷さんと何もない道で記念撮影。でかい僕と、小柄な神谷さんの遠近感がおかしいということで、調整しているところを、ちょうど脇を通ったマダムが冷たい視線をなげかける。なんだこの日本人はと。
(2023年2月20日)
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