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一日必冊 人の身体って不思議だ!

昨年末、いろいろな事情でゆっくり原稿を書く余裕がなくなってしまった。読むのは移動中でも布団の中でも読めるのだけど、書くのはまとまった時間が必要で、それがとても難しかったのだ。

でも「この本、面白いよ」と発信したい。その1冊目がこの『運動しても痩せないのはなぜか』だ。

この5年ぐらい、ずっと不思議に思っていたことの理由が書いてあった。スポーツクラブにはほぼ毎日通い、一日1万歩は歩き、糖質も気にしているのになぜ痩せぬ?スマホのアプリでレコーディングダイエットも始めたけど、「1か月後に5キロ痩せる(計算上)」と出ても500グラムも減らない。なぜだ?なぜだ?なぜだ?

一日の総消費カロリーは、運動しても増えていなかった!

帯より

ダイエットために運動することは無駄なのか?たしかに「運動しても痩せないよ」とはよく言われる。単純に運動量が足りないだけだと思っていたが、どうやらそうではないらしい。

この画期的かつ衝撃的な本を書いたのは、何と人類進化学者。現在もの残る狩猟採集民族や類人猿のエネルギー代謝と進化の研究者で、様々な環境における生態と代謝をフィールドワークによって調査している。

研究の中心はタンザニア北部の半乾燥気候サバンナに住むハッザ族だ。彼らは現在でも狩猟採集を中心に農耕はせず家畜も飼わず電気も機械も銃もつかわない。食料は周囲の自然から調達する。女は子どもを背負きながら植物から食料を集め、男は製の弓でシマウマやキリン、レイヨウを狩る。ハチの巣から取る蜜も重要な栄養源だ。子どもたちは薪や水汲みを行う。

驚くなかれ、彼らとわれわれとは一日の総消費カロリーは違わないという研究結果を出したのがこの著者と研究グループであった。

運動した結果のカロリー数は算出することができるが、一日の総消費量にプラスされることはない。運動したところで、それだけで痩せることはなく、痩せるためには摂取カロリーを減らすしかない。では運動することは無駄なのか?いや、健康のために必要な理由はこれだけある!

かなり専門的な記述が多いが、エピソードが魅力的なので、興味のある人が読み進むに苦労することは少ないと思う。ただし、まとめて短く紹介するのがとても難しい。付箋の多さが面白さの多寡を語っているのだけど、万人に勧められる本でもないのが難しい。


本書を読んでから食べ方と運動の仕方を少し変えた。ここ5年、ピクリともしなかった体重計の針が下がりつつある。とはいえ、これは心労かもしれないけど、

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