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秋の白馬岳へ向かって、人生最高の日

2年前の写真

インスタでたまたま見つけた山の風景。常に風が強いせいなのか、山頂の形が少し傾いている。その山容が美しすぎて虜になった。#白馬 とある。いったいこの写真はどの位置から撮影したのだろうか。投稿者に聞いた。
白馬岳頂上付近から撮影だって。

いくよー

なぜか行動するまで2年も経ってしまった。登山口までの移動手段、宿泊場所などを決め、2泊3日の山行にした。(インスタで見つけた景色は2日目の予定。)
出発日、起きてすぐに天気を確認した。今度は大丈夫そうだ。(実は天気が悪くて3回日程変更をした。1週間前くらいから1日5回以上天気をチェックしていた笑、無意味。。。)
車に乗ろうと表に出たら、びっくりするほどの快晴。とはいえ、山の天気はすぐ変わる。どうせすぐガスが上がってくるだろうと、先を急ぐ。栂池ロープウエーに向かう途中、どれが何かわからないほどの美しい山々が視界に入ってくる。感動と興奮と、無事に目的地までたどり着けるかという不安が混ざり、とてつもなくそわそわした。

栂池自然園から白馬大池とちょっと

ロープウエーを乗り継いで、ビジターセンタ横の登山口に到着。サクサク登る。途中、ソロの登山者と遭遇し、やっと晴れましたねぇ、最高ですねぇと天気と気分の良さを共有し、気分がさらに上がる。ルンルン気分で岩場を歩いて数時間、急に視界が開けた。近くにあるいくつかの山頂だけが、ひょっこりひょうたん島のように見えている。太陽のおかげでどの山も緑色が鮮やかに美しく見えた。さらに進むと色づいた赤や黄色やらの木々が見えてきた。うわぁ、どうしよう、景色がきれいすぎる。
ちょっとした坂を上りきると、白馬大池が出現。周囲の鮮やかな緑、赤、黄色と相反するように深い青色だ。池のほとりに来ると、角度の問題か池が黒く見えた。ため息が出るほど美しい。

白馬大池 (赤い葉の色まで池に映りこんでいる)

白馬大池山荘ついたよ

今日はここで宿泊。夕日を見ようと思ったが、見通しのよくない場所なので、夕焼けを楽しむことに変更。
チングルマの草紅葉やワタスゲ、オレンジに染まる山々、ピンク色の空、ドラマチックに湧き上がる雲といった美しい自然をゆっくり観察。刻々と変わる目の前の風景は、壮大なインスタレーションのようだった。
そうこうしているうちに夜は真っ暗に。天気予報によると今日は快晴なので天の川が期待できる。どうせ夜は寝れないので、夜中に起きたタイミングで夜空をチェックする作戦だ。

ピンクの空と月

溶けた

眠りはじめて1時間で目が覚めた。星を確認しに行こうとしたが消灯時間が過ぎていてヘッドランプが必要だ。ダウンを着て靴を履き、外に出る。ぬくぬくの小屋から出たから、少し気持ちいいくらいの寒さ。とはいえ、すぐに体の芯から冷えて寒くなるのが容易に想像できる。息が白い。池の方まで砂利道を転ばないように歩く。池の前についた。ちらちら星が見える。ヘッドランプを消し、上を向いて暫く目を慣らす。天の川だ。池を見ると黒く青く深い色で静かに輝いている。よく見ると、幾つか大きな星が映っている。
はぁ、心臓が締め付けられる。全身の力が抜け、甘い感覚が脳に充満する。目の前の景色にうっとりし、もう一度大きく息を吐く。
景色を味わっていると頭上に流れ星が2つ見えた。ロマンチックすぎる。
今、人生で一番贅沢で、最高な瞬間にちがいない。
池の反対側からヘッドランプの明かりが見えた。きっと誰かが写真撮影していて、池に映った天の川が見えるのだろう。私の体は休息モードに入っていて、そこまで歩く気力がない。ここでゆっくり空間を味わおう。
そして明日に備えよう。

最後に

事前に段取りをして、天気がよさそうな日を狙いずっとチャンスが来るのを待ったこと。行きたかった場所を存分に感じて、楽しめるように自分がよいコンディションでいられるようにしたこと。
今振り返ると、自分はこの旅を楽しむために結構準備したんだなー。
1日目、おわり ♡


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