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大河ドラマ『光る君へ』関連マガジン

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大河ドラマ『光る君へ』に関連する記事をすべて収めてあります。毎週放映後の感想や参考本、また紫式部に関わる地への旅行記も更新します。
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■大河ドラマ『光る君へ』第24話「忘れえぬ人」感想―「寒いね」って言ったら「寒いね」って聞こえるしあわせ

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第24話の放映が……って、物語がもう既に半分公開されてしまったのですね⁈ この間、第1話だ! 道隆さまだ! と大騒ぎしていたのに。 一日が過ぎるときの体感の時間はさほど早くないのに、「1年」という単位で見ると「え、マジで?」となることしばしば……特に今年は、ご丁寧にも、梅雨前に一度「夏」がフライングしていますからねぇ。だから、余計にそう感じるのかもしれません。 というわけで、オープニングクレジットで「藤原公任 町田啓太」と公任さまのお

【読書note】あなたの「光る君」はだれですか―紫式部『源氏物語』

えりたです。 今日は、大河ドラマ『光る君へ』に関わる本のご紹介です。 以前、こちらの記事を更新しました。 こちらは、長い間『源氏物語』をはじめとした、平安時代の文学を研究していらっしゃる三田村雅子先生による『源氏物語』の入門書です。「100 de 名著」シリーズですから、書店で手に入れやすいですし、また、お値段もお手頃。なので、私にとっては、心からのおすすめ本♡ これを読むと、けっこう本気で「うわぁ…『源氏物語』読みたい…‼‼」ってなるですよ。しかも、大河ドラマ『光る君

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■大河ドラマ『光る君へ』第22話「越前の出会い」感想ー一目見んとぞただにいそげる

大河ドラマ『光る君へ』第22話のラスト、ご覧になりましたか? おそらく見ていた方の大半がこう突っ込みましたよね。 「ちょっ……おまっ……日本語しゃべれたんかい!」 そもそも立ち位置的に、周明さんからは「直秀み」がじわじわっと滲んでいたのですが。あの第22話最後の場面にダダ漏れた「直秀み」が、せつない懐かしさを呼び起こさせた上に、今後のワクワク感も爆上げしてきて。 20話を超えても、ドキワク要素をこれでもかとブチ込んでくるあたり、今年の大河ドラマ『光る君へ』はほんとうに油

■総アクセス16万ビューを達成しました!

えりたです。 先日久しぶりにダッシュボードを覗いてみたら、総アクセスが16万ビューを超えていました。 10万ビューを超えたのが昨年の九月ですから、8か月かけて6万ビューを積み重ねたことになります。 記事更新のたびに読みに来てくださるみなさま、たまたま見かけてご来訪くださったみなさま、お気持ちを飛ばしてくださるみなさま、本当にありがとうございます。 この数字は自分だけでは絶対に達成できないものです。ご訪問くださる、読んでくださる方がいてこその数字。この高揚感と感謝をわす

■大河ドラマ『光る君へ』第14,15話を深掘りしたい人のための参考本

えりたです。 第14話、第15話では、それまでお話の権謀術数編を牽引されてきた兼家パパりんがご退場になり、道隆さまへと権力の移譲がなされました。 そうして、中関白家強火担のワタクシが感想記事で沸き散らかす結果に……4000字を超える字数を書いているくせに、ただただ関白道隆さまの「白の冠直衣」姿のアクスタをくださいと懇願している記事たちがこちらです。 まさかの、2週連続タイトルに「アクスタ」の語を混入させる傍若無人っぷり(笑)えぇもう、煩悩は全力で開示していく所存です。

■大河ドラマ『光る君へ』第9話を深掘りしたい人のための参考本

えりたです。 先週放送された第9話「遠くの国」、未だ直秀ロスから立ち直れずにいます。みなさまはいかがですか? 実はあのあと直秀は生き還って、ワンチャン越前編に出るんぢゃないか? とか、昨年の『どうする家康』におけるお市さまと茶々さまのように、顔がめちゃくちゃ似ている親戚とか、腹違いの弟とか出てくるんぢゃまいかとか。儚い夢想をしては「あるわけないか」と直秀な口調で苦笑い。 それほどのロスを感じているのに、直秀の全く出てこない第9話の感想はコチラです。 相変わらず、中関白家

■大河ドラマ『光る君へ』第6話を深掘りしたい人のための参考本

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』第6話も波瀾万丈でしたね! ききょう(のちの清少納言)さんはめっちゃ私たちのききょうさんなご様子で登場されるし、公任さまは脱いだらすごいし、花山天皇はまっぱで駆け抜けていくし(をい)。 そんなこんなで、主人公2人にまったく興味を示さない第6話の感想はコチラです。主に、道隆さまと公任さまに萌え散らかしています。 また、ききょうさん演じるファーストサマーウイカさんご登壇の、スペシャルトークショーの様子はこちらの記事にまとめました。 さて

■大河ドラマ『光る君へ』第5話を深掘りしたい人のための参考本

今日は日曜日ですね! ということは、大河ドラマ『光る君へ』第6話の放送があります。予告編からすると、今日はとうとうファーストサマーウイカさん演じる「清少納言」さまがご登場の様子。今からワクドキが止まりません。 また、『光る君へ』ビジュアル第2弾も公開されました。めちゃくちゃ美しくてうっとり…「運命」なんて言葉、まひろちゃんは好まないように思いますが、激しく流れていく時代に翻弄されていく人々の姿をも眼差すようで、期待が弥増します。 さて、そんなことを言いながら、主人公である

■新しいマガジン【大河ドラマ『光る君へ』関連マガジン】をはじめました!

えりたです。 大河ドラマ『光る君へ』もはやいもので第4話まで来ました。ご覧になっている方は、お話が進むごとにぐいぐい盛り上がっていることでしょう。 もちろん、平安クラスタの端くれなワタクシめも毎週楽しみに、テンション高く拝見しています。また、放送後には主人公たちの全く出てこない感想を書き連ねたり、さらに深掘りするための書籍をご紹介したりして、見るだけでなく、みなさまと記事を通してつながることも含めて楽しんでいます。 というわけで、今回それらの記事をすべてまとめたマガジン

■1000年前のラグジュアリーを最新の研究から学ぶ―『紫式部と王朝文化のモノを読み解く』

大河ドラマ『光る君へ』は平安時代中期の物語です。年代で言えば、西暦1000年前後。今から約1000年前の時間を舞台にしています。 もちろん、同じく「日本」という国で暮らしていますから、1000年前と言えど、共感できるところ、身近に感じるところもたくさんあると思います。たとえば、春の桜を愛でる気持ち、あるいは、新年を迎える新鮮さ。そういったものは今も昔も変わりません。 ですが、やはり1000年の時間の隔たりは大きいと感じるところもあるのです。それは、衣食住など文化の具体的な

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■400年の歴史を支え続けた32人の天皇たち―『平安時代天皇列伝 桓武天皇から安徳天皇まで』

今年の大河ドラマ『光る君へ』は、平安時代中期の摂関政治が全力で領域展開していた時期を舞台としています。 実は、ワタクシ、某国立大学の大学院博士課程後期課程に在籍していた時分に『大鏡』という歴史物語の研究をしていました。 『大鏡』は平安時代後期(院政期)に成立した作品で、藤原道長の栄華の在り様を余すところなく描き出すことを至上命令としています。 『大鏡』については、こちらの記事にくわしく書いていますので、よろしければご参照ください。 さて、その『大鏡』は、文徳天皇から後

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■「かなしい」を「かなしい」と言うだだけでは足りなくて―『百人一首という感情』

私は、人生の半分以上を受験国語のプロとして過ごしています。また、20代の頃は大学院で平安時代の物語の研究もやっていました。が、そのなかで驚くほど苦手にしていたものがあります。それが「和歌」です。 これまでずっと「和歌」の面白さが理解できず。学部生時代も授業中にずっと『源氏物語』を読んでいるような学生でしたが、和歌が出てくるとフツーに飛ばして読んでいました(そして、師匠に怒られていました)。 あるいは、高校時代。「百人一首を定期テストの範囲にするから、1~50まで暗記して自

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■「春はあけぼの…」好きなものは好きと胸を張って言っちゃおう―『枕草子』のこと

わりとフツーに見えるけれど、考えてみれば凄まじくすばらしいことだと思うことがあります。それは。 1000年前に清少納言によって書かれた『枕草子』の冒頭です。多くの方は、中学2年生あたりで暗唱した(させられた)と思います。 でも、この「春はあけぼの」というフレーズ、何気なく、あるいは、いやいや覚えさせられたにもかかわらず、思いの外、たくさんの方が大人になっても覚えているんですよね。そして、会話の端々に顔を出したりもする。 これって凄まじく素晴らしいことだと思いませんか?

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