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書評みたいなもの

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#柴崎友香

「それはまさしく寝ても覚めても」/映画『寝ても覚めても』を観ながらかんがえたこと

「それはまさしく寝ても覚めても」/映画『寝ても覚めても』を観ながらかんがえたこと

 ひとはたいてい、「思い入れ」から物語に出逢って、触れる。
 のちにそれが好きになるものなのか、あるいは嫌いになるものなのか、それは触れたその瞬間にはわからない。けれどたとえば、本屋で或る一冊の本を手にしたその時、ひらいたそのページにもしも自分が見た光景があったり、いま実際に自分が生きている場所が描かれていたり、感じたことのある感情が記されていたら、そのひらいたページを無意識のうちに目が追い、吸い

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