マガジンのカバー画像

編集のための覚書

25
"ヒトとモノの出会いを編集する"ことを模索するための日々の覚書きです。
運営しているクリエイター

#考察

編集の力を信じてる

編集は、偏集だ。偏ってこそ価値がある。 私の尊敬する編集者の言葉で、うちの編集部で伝説的に語り継がれてる言葉のひとつです。 この「偏る力」こそが、私が信じている編集の力の根幹です。 選ばれない失望私の編集の価値についての原体験は、美大に通っていた頃…大学の芸祭でした。いわゆる学祭なんだけど、そりゃもう皆の力の入れようが他の大学とは違って、誰もが何らかの出し物に参加してるんじゃないか?という熱気で。 私の出身である油絵学科の子たちは大概、絵を展示して、一般の方やギャラリス

ストーリーを語る時代が、次に行こうとしている

世の中、モノコトの背景を伝える情報が溢れている。特に、東日本大震災以降、そんな物語の伝え方が多くなった印象です。 そんな今の情報のありかたについて、はっとするツイートがありました。 あぁ、流行が一巡したんだなぁと。 (ちなみにこのツイートについてカナエナカさんはこのあといくつかツイートをしていて、それを読むと決してストーリー自体を否定したいわけではないのはとっても伝わってきます) 誰かが始めて、流行って、飽和状態になって、飽きて、その間に次の何かが芽吹き始める。トレンド

ずっと分からなかった、「お前は本を読め」という問い

数年前、人生の恩師とも呼べる人に言われた言葉があります。 「吉田、お前はもっと本を読め」 「いや、読んでますよ」 「…そうじゃないんだよ…もっと文学とか、そういうものを読んだほうがいい」 当時の私は仕事が世界の中心で、もっとうまく、はやく、仕事をやるためには…ということばかり考えていました。だから、読んでる本もいわゆるビジネス書。 だから当時はその言葉を投げかけてもらった意味がよく分かりませんでした。文学って娯楽だし、明日の私が生きるための糧にはならない。こんなに時間が

「お膳立て」をして生きていきたいのかも

昨日今日と自分の今考えていることや、どういうことを生業にしていきたいのか?について人に聞いてもらう機会がありました。 私の編集という仕事、それについて私が思っていることや、自分自身がどんなときにに嬉しいと思うのか?を話していった時に 「語源とか分からないけど…それってどれも「お膳立て」をしてるって言葉にできそうじゃないですか?」 と言ってもらって、私も語源とか分からないけど直感的に「それだぁっっ!」っとなりました。 そのあと速攻お膳立ての意味について調べました。 -