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韓国ドラマレビュー#15 『マイネーム』タイトルの意味を知ったとき

これぞ韓国ノワール!今回はNetflixオリジナル作品の『マイネーム』。

最近、労力とお金をかけたであろう作品が続々と公開されていて、目まぐるしい日々。軽くネタバレするかもしれないので、未視聴の方はご注意を。

どんなドラマ?

父の敵をとるため、闇組織の一員として育ったソン・ジウ(ハン・ソヒ)。やがて警察にオ・ヘジンと名前を変えて潜り込むことになる。父を殺した犯人は誰か、復讐の先にあるものは何か。

癒し★
スピード感★★★★★
アクションかっこいい★★★★★★★

圧倒的アクションシーン

私は基本的にぐっと力が入ってしまうようなもの(暴力、追いかけっこ、ホラー)で消耗してしまうので、今回も戦うシーンは申し訳ないけど早送りしてしまった。それでも、ハンソヒちゃんのアクションシーンのすごさに驚いた。この子、こんなにできるのか。清楚系ゆる巻きヘアよりショートカットが断然好き。

別のドラマで少し見たことがあるだけだったのだけど、そのときは今どきの大学生役だった。今回の役のほうが私は好きだ。かっこよくて、孤独で、強い目をした人。私の大好きなキム・ゴウンちゃんの映画『コインロッカーの女』を思い出した。こういう役を演じられる役者が好きだ。

ゴープロ?で撮ったようなカメラワークもまた新鮮で、臨場感があった。(臨場感がありすぎて、ちょっと酔った)

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復讐劇あるある

「復讐劇はすっきり終わらない」というのが私的復讐劇あるあるだ。仕返しをしても、それですっきり!とはならないものだ。信じたいのに最後まで誰も信用できない。復讐が終わったとしても、それは続いていく。

少し変わった復讐劇ってないのかな?と思ったら、かの有名な『梨泰院クラス』は、少し毛色が違うことに気がついた。割とすっきりする終わりではあるし(ラストらへんは、このシーンいるか?みたいには思ったけど)、希望はあったと思う。そういう新しさという意味でもヒットしたのかもしれない。

タイトルが好き

タイトルである「マイネーム」。それこそがこの物語の全てだ。名前を捨てて、これまでの人生を捨てて、また生きていく。

ラストシーン、お墓に供えられたお花には「ジウ」。幾重にも重なった名前とそれぞれの名前で生きた時間を、説明されなくても考えてしまった。

復讐の途中に初めての愛を見つけても、大体壊れてしまうのも復讐劇あるあるなので、辛い。復讐をすることで最終的に幸せになれるんだろうか?そんなことを考えさせられるけれど、少なくとも、きっとまた新しい名前になったジウの強い視線には希望を抱かざるを得ない。