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トリック・オア・トリート


◎夫婦二人暮らしの日常を書いています。



 わたしが子どものころ、ハロウィンって周知されてたっけ?


子どもの仮装イベントくらいはあったかもしれないし、お菓子くれなきゃイタズラするぞ!くらいの知識は持っていただろうけど。


確実に言えるのは、今ほど盛り上がっていなかったイベントだったってことだ。大人たちが外で仮装やコスプレをして、はしゃいだりハメを外すようになったのも近年のような。(わたしの感覚ではそう)


わたしは秋になると栗やかぼちゃ、芋のスイーツを食べるけれど、クリスマスのように気合いをいれてごはんの用意をしたり、服を選んだりすることはない。
今年も我が家ではハロウィンを特に意識せず、飾り付けや仮装はしていなかった。二人を除いては。



「ただいま〜」

夫が帰ってきた。

いつもなら「おかえり〜」と出迎えるはずなのに、今日はシーンとしていた。夫からも、はてな?と訝しむ雰囲気を感じた。


「トリック・オア・トリート!!」


写り込む人の手……


こどもたちは期待していたようだ。
ぎんじは節分のお面で顔を隠し、スプーンを持って食欲アピール。(本当はバットが良かったと言っていた)

ちょは白い布を被って無言のアピール。


「あ、ハロウィンじゃん」


夫の声が弾んだが、ははは〜と笑ってスルーしていった。お菓子も何も持っていなかった。


落ち込むぎんじ。悲しむちょ。


仕方がないので、食後にみんなでじゃがりこチーズ味を食べた。




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