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ひなあられの話の続きに絆創膏を添えて。


先日のひな祭りにこの記事を書いた。

この中で、好きだと書いたひなあられ


記事を書いた後、いつも行くスーパーで買ったひなあられを食べて、衝撃を受けた。

ーーえ、甘い!これ、〇〇じゃん?!

私が今までの人生で食べてきたひなあられとは、まるで違うものだったのだ。


まず、見た目から違う。

今まで食べていたひなあられは、丸くて、表面がざらっとしたマットな雰囲気のものだった。

味は記事でも書いたように、ほんのり甘いものや塩味、マヨネーズ味など。

言わば、「色んな味の小さなおかき達」だった。

それが、今回食べたひなあられは、ちょっとふっくら角張っていて、表面がつやつやしている。
主成分は小麦粉と書いてある。
おそらく、揚げた後に蜜を絡めて仕上げたものだ。

そう、「かりんとう」と同じ。

あ、これですね。



同じ名前なのに、こんなにも違うものか。


それで、軽く調べようと思ったら、こんなマップが出てきた。

ざっくり分けると、西と東で違うようですね。


さらに色々見ていたら、違いが分かってきた。

違い①:大きさと形。

西→ころころとした丸い形。

これこれ。九州出身の私が慣れ親しんだのはこの子達です。


東→米粒のような形。

ポン菓子みたいだなあ。


違い②:味。

西→しょうゆ、塩がメイン。マヨネーズ、梅、砂糖、抹茶味等もある(メーカーによって様々)。

東→ほんのり甘い砂糖味。


違い③:作り方。

西→餅を乾燥させて焼く。あらかじめ餅に味を練り込んである。

東→お米をふくらませたあと、それぞれ用意した色の砂糖で丁寧にコーティング。



面白い。

でも。

ここまで書いて気付く。

今回食べたひなあられは、上記西と東のもの、どちらでもない。
味マップでは「甘い」に仲間分けされているが、完全に別物だ。


そういえば、北海道で米が作られるようになるまでには、気候柄、すごく苦労があったと聞いたことがある。だから小麦粉だったのではないだろうか。

北海道だけなのかは分からないが、かりんとうが形と名前を変えて「ひなあられ」として売られている事実を知った。

そして、北海道のかりんとうはすごく美味しい。


「所変われば品変わる」

その土地土地で風俗や習慣、言葉が異なり、品物の名称までが違うことをいう。
ほんとそれ。




あ、そういえば、最近こんなこともあった。

子どもと一緒にお友達の家にお邪魔していた時。

そのお宅には2歳の女の子がいるのだが、急に「指が痛い」と言い始めた。

見たら、特に異常はなさそうだけど、なんだか気になっている様子。
泣いてはいないので、多分そのまま様子見でも大丈夫なレベル。

小さい子あるある。

でも、ママが優しく対応する。

そして、こう言った。

サビオ、貼ろうね〜。」

頭にクエッションマークが行列。

ーー??????

そして見ていたら、棚から取り出したのが、絆創膏だった。


ーーえ!絆創膏のこと、サビオって言ったの?!


ママ「え?そうだよ。サビオじゃないの?!」

ーー違うよ、カットバンだよ!

ママ「え!何それ。初めて聞いたー!笑」


何ということだ。

絆創膏の呼び名が地域で違うのか。


その場で調べる私。

すると、これまたマップが。

商品名よね、きっと。


サビオ
は北海道だけと思いきや、広島、和歌山、佐渡島に点在。なぜ?!

鹿児島出身の私はカットバン

あ、でもリバテープも分かる。

バンドエイドキズバンも聞いたことある。


やっぱりサビオは違和感あるよ〜。

こちらの記事に詳しくまとめてありました。

サビオは決して北海道限定で販売していたわけではないのですが、かつて1980年代ごろまで、北海道での絆創膏販売トップシェア(占有)が、阿蘇製薬株式会社製造、ライオン株式会社販売の「サビオ」という絆創膏ブランドだったようです(もとはスウェーデンの会社が製造する商品名)。

こういった経緯で、絆創膏=サビオという方程式が完成し、短い名前のサビオが一般家庭で定着していきました。
記事より抜粋。


なるほど、なるほど!

やっぱり商品名なのね。


そして、お邪魔している間に帰宅されたご主人も話に加わり(早くおいとましなよ)、記事にも書いてあるが、サビオの歌があったと教えてくれた。しかも歌ってくれた^ ^

♪赤い帽子をちょいと取り
 あとは片手でキューオン
 引っ張って貼るだけ
 片手で貼れる救急絆創膏
 サビオキューオン
メロディ探したけどなかった〜
キューオンて何〜?


さらにさらに、2年前に北海道のローカル番組で特集されていたみたいで。

これを見て、色々面白いことが分かった。

阿蘇製薬は九州・熊本の会社。
熊本では、皮肉にも他社製品の「リバテープ」と呼ぶのが一般的。
一旦は販売終了に。
道民から熱いラブコールが続いていたとのこと。
それで、2020年、北海道限定で復活させたとのこと。
道民にとって、サビオは心の救急隊だったんですね。



いやー、実に面白い。




サビオ復活秘話(阿蘇製薬の愛)にまで辿り着き、なんだかすごく満ち足りた気分になった。

ちなみに、サビオはスウェーデンの会社が製造する商品名だったとの事だが、スペイン語で「賢い」という意味だそう。
色々な事情が絡み合って、奇跡的に現在北海道限定で販売されているんだなあ。



方言もそうだが、日本全国津々浦々、調べてみれば色々面白いことがあるもんだ。




北海道に移り住んで間もなく1年。

ひなあられと絆創膏という、割とささやかなアイテムの違いに触れ、まだまだ知らないことがたくさんありそうな予感がしている。



※動画や画像などお借りしました。



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**2023/3/6追記**

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