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言葉は時に刃にもなるし、あたたかな毛布にもなる。

末期がんの母を看病していた頃、日常があまりにも辛くて、ブログで、日々の楽しさを少しでも見つけながら、看病日記をつけていたことがある。

そのブログに集まる人たちは、互いに匿名でありながらも、あたたかなコメントをたくさんしてくれた。 

抗がん剤を選ぶか、緩和ケアを選ぶか、最適な治療法はないのか、看病しながらいろいろな選択を迫られる。そうした悩みにも、否定することなく、尊重しながら、思いやりに満ちたコメントを、見知らぬ方たちが書き込んでくれていた。

その言葉にどれだけ救われただろう。

みんな自身や家族が病を持っている方たち。 
私も返事を書く時に、相手の心情や状況を最大限に想像しながら、傷つけないように、慎重に言葉を選んで時間をかけて応えていた。

匿名の世界で感じた、人の優しさやあたたかみ、人を信じること。
忘れないようにしていこう。



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