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漠然とあったもの





十代後半だった頃、自分はどんな感じだっただろう。
そんな思いがふとよぎった。

社会や大人や様々なものごとに違和感があった。
自分とは合わない、なにかのズレを感じていた。
学校という場所や偉そうな教師が苦手だった。
従わなければならないことが苦痛だった。
早く大人になって家も出て自立したかった。
それと同時に、社会に自分を晒すのは恐ろしく
生きていくことが不安だった。

なんのために生きているんだろう、
死んだらどうなるんだろう
そんなことばかり考えていた。

何かが欲しいけど何が欲しいのかわからなくて
暗闇の中を無我夢中で手探りだったけど、何かをしても自己嫌悪に陥っていた。
好きな友達、感覚を共有できる友達の前だけで、本来の自分になれる気がしていた。

当時を思い起こすと生じるのは、息苦しさ。
喉に石が詰まっている感触と動悸や気負い、虚しさ。

無理やり押し付けられている感覚。
嫌だと言いたかった、話を聞いてほしかった。
そのままを吐き出したかった。
常に何かに憤っていて、いつも悲しかった。

あのころ欲しかったもの、
それは安心できて安全な場所だった
感じたことをそのまま話しても、
誰かに合わせた態度をとらなくても否定されない場。
年齢や役割関係なく、ひとりの人間として関わってくれる誰か、
誤魔化さず権力を行使しない誠実な関わり。


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偶然通りかかった路地、小さな畑の前で苗木が販売されてました。
のぞいてみると、ずっと欲しかった大葉とバジルの苗があったので購入しました。

おかげでこの夏はシソとバジルが食べ放題です。
朝の水やりで香り立つのも、爽やかな気分になれるので好きです。
料理も楽しくなりますね。


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