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誰が上でも下でもない

少し前に、会社を経営している親戚がこんなことを言った。
「俺、経営者だから会社の中じゃ偉いわけじゃん?」

だから、こう返した。
「偉いかどうかは、自分が決めることじゃないと思うよ。本当に偉い人は、自分で偉いって言わないもんだよ。会社の中なら、役割が違うだけじゃない?」

あぁ、またキツイことを言ってしまった。
などと、全く後悔していない私の横で、親戚の頬がひきつっていたのを見逃さなかった。

でも、これは本当に思っていることだ。
組織に属して働いていた頃、役職名や雇用形態の違い、性別や生きている日数の長さを盾に、人の上に立とうとする人に大勢出会ってきた。
独立してからも、複数の人と同じ現場に入るときに、役割名の違いや経歴の長さで上から猛威を振るう人に、その遠心力や圧力で振り回されたことが何度かある。
”隙あらば相手潰すマン”が登場すると、現場がうまく回らない。

顧客と提供側の関係も同じだと思っている。
顧客は対価と引き換えに、商品やサービスを受け取っただけだ。
なのに「お客様は神様だ、もっとサービスしろ」と言うお客様が多いことに、小売業をしていた頃に何度も驚かされた。
あの頃に「あなたが神様か否かは、提供側の私が決めることです」と言い返せるだけの余裕があったら良かった。
きっと会社にはたくさんのクレームが寄せられて、面白いことになっただろう。

その一方で、本当に尊敬できる方々にも多く出会ってきた。
対等に意見を交わしたり、反対意見を述べ合って、より良いものを世に生み出そうとする人たちだ。
言葉の出し方もストレートだけれど、相手を潰すことが目的ではないと皆が共通認識を持っているからOKだし、むしろ遠回しじゃない分きちんと真意が伝わっていい。
この関係性を「面白い!」と思いあえる人たちと、今でも縁が続いている。

人は誰が上でも下でもない。
そう思えると、互いが相手を思いやり、互いに学ぼうとするから、結果として両者の可能性が伸びて広がる。
それを見ている周囲も巻き込まれていく。
何より、楽しめる。

仕事も、家族も、きっとそうだ。


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