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私と家族と食卓と#3〜8時

新型コロナの影響で学校が休みになり、部活もないので運動不足からか、
痩せ形の息子史上最も太って見える。
最近は朝の人気のない時間に近所をジョギングして、ほんの少しだけどストレス発散もしているようです。
今日は私と自由が丘を散歩していたら、小学校の頃のサッカーのコーチにばったり会って、とっても楽しそうに笑う息子を見て、うれしくなりました。

家にいるとおやつを食べることも多くなる。
市販のお菓子はどれだけ買ってもすぐになくなるし、気が向けば作るプリンや、時にはおにぎりを食べさせることもあります。

私が子供の頃は、ちょうどフルーチェだとか、シャービックという水で溶かして凍らすものとかの、混ぜるだけで簡単にできるお菓子作りの素みたいのが人気で、ちょくちょく私も母や姉と一緒に作った。
ある日、同級生のえみちゃんがうちに遊びに来た時に、シャービックのいちご味を出したら、「こんなおいしいもの食べたことない!!」とたいそう喜んだので、母がちょっと気まずそうにしていたのを思い出します。

でも、手作りってなにもプロみたいなレシピで作るものじゃなくてもいいと、私は料理家になった今でも思っていて、スーパーで買ってくるお菓子もやっぱりおいしいし、食事にはないおなかと心の癒し方をしてくれます。

実家では、もともとおかきが入っていた大きな赤い蓋つきの缶に、封を開けたお菓子をまとめて入れていて、食後ちょっと経つと母が取り出して、みんなで食べる。
まだスナック菓子が当たり前ではない時代だったので、缶の中身はかりんとうとか、せんべいとか、いかり豆とかでした。
どういうわけか父の姉たちがいかり豆(乾燥させた空豆を揚げたもの)にハマっていた影響でうちにもよく置いてありました。
さすがにこれは、子供にはテンションの上がるおやつではなかったな。

その夜の食事の後、私はお菓子の缶に入っているものか、冷蔵庫のいちごか、とにかくおやつに何かを食べたいと思っていて、
「お母さん、食べていい?」とかわいく聞く幼稚園児の娘に、
母はやさしく「ごはん食べたばっかりだからね、8時になってからね」と応えた。
それでちょっとすると、「ねえねえ、お母さん、食べていい?」とまた聞いた。
すると母はやさしく「8時になってからね」と言う。
また2、3分すると、私は「ねえねえ、お母さん、お母さん、食べてもいい?」とニヤニヤと次女が得意な媚びたしぐさで近づき、交渉をしようとする。

母はやっぱりやさしく「8時に・・・」と言う、かと思ったら、
「は・ち・じ・になってからって、言ってるでしょーーーーーーー!!!!!!!!」
と最後は叫んだ。

そばにいた姉がその変貌に大爆笑し、母も自分でおかしくなって笑ったことで、私はまじで怒られるっていうのを回避でき、かなりほっとしたのを覚えています。

母が叫んだ後、8時からおやつを食べながら見たのが「8時だよ!全員集合」でした。
時間が来るとテレビの前に集まり、毎週家族で笑った番組です。
志村けんさんが亡くなってしまった。
いつも家族団らんにいるテレビの中の人。だけど、とっても身近な人だったから、
このような形で失ったことへのやるせなさはなかなか消えそうもない。
思い出に変わることはいつもいいことだとは限らない。

パイナップルのミルクプリン

『【缶詰使用・生クリームなし】パイナップルのミルクプリン』
缶詰のパイナップルでとろ~りミルクプリン。
ゼラチン少な目でゆるめに作り、昔食べたあのおやつのように。
生クリームも使わないので、手軽に作れます。

調理時間10分(ゼラチンをふやかす時間は除く)
≪材料≫(2~3人分)
粉ゼラチン 2g
冷水 10㏄(=大さじ2/3)
牛乳 200㏄
砂糖 大さじ3
パイナップル 4切れ(缶詰・スライス輪切り)

≪下準備≫
・粉ゼラチンは冷水に振り入れて混ぜ、10分~置いてふやかしておく。

≪作り方≫
①牛乳を耐熱容器に入れて電子レンジで600W2分ほど加熱して温め、砂糖を入れて溶かしたら、粗熱を取る。
(湯気がなくなる程度に。冷ましすぎると後から入れるゼラチンが溶けにくくなります)

②パイナップルをそれぞれ8等分の放射状に切って、お好みでフォークで粗く潰す。
(フォークでつぶすとミルクプリンの部分と味がなじみやすくなりますが、これはほんとにお好みです)

③【1】の粗熱が取れたら、ふやかしたゼラチンを入れて余熱で溶かし、【2】のパインも入れ、冷蔵庫で1時間ほど冷やし固める。

④スプーンですくって器に盛り付ける。

≪POINT≫
〇生のパイナップルだと、タンパク質分解酵素によりゼラチンが固まりにくいで、缶詰を使っています。
〇いちごでもおいしいです。

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