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UiPathの人事が考えるこれからの働き方#3

障がい者雇用に悩んでいます

今年2024年4月に、障がい者の法定雇用率が2.5%に引き上げられました。従業員40人以上の企業は対応を迫られており、UiPathの日本法人も例外ではありません。

特例子会社を作ったり、マッサージルームを開設したり、自社でトレーニングプログラムを運営して就労支援に繋げるやり方などもありますが、そこまで大がかりな事はできない企業は、地道に採用する以外どうすれば良いのか・・・

UiPathでは、障害者雇用代行ビジネスを使っていた時期もありましたが、紆余曲折あり思い切って撤退しました。今は振り出しに戻り、改めて障がい者雇用についての方針を検討しています。
とはいえ、グローバルの縦割り組織で、人事本部長なんて肩書はあれど人事権や予算はなく、ビジネス側は即戦力を求め採用可否を判断する、典型的なジョブ型の外資系企業です。ダイバーシティの担当者はグローバルの本社にいて、日本の人事メンバーで主導して進めるしかない・・・正直シンドイ。

障がい者雇用を語りながら、DEIの本質に辿りついた

最近、「障がい者雇用について語る会」という人事図書館で開催されたイベントに参加してきました。人事担当者や採用担当者など企業側、就労支援側、当事者側が図らずしも一堂に会することができ、それぞれの立場からの経験と視点を、リラックスした雰囲気の中で共有しあうことができました。

特に印象に残ったのは、障がい者に対する合理的配慮についての話。身体障がいで障がいの有無が見えるケースでは、ハード面ソフト面ともにサポートしやすい。一方、見えない障がい、特に発達障がいや精神障がいの場合は、特徴が人それぞれなので対応方法もマニュアル化できる訳ではなく、どこまで配慮すべきかの判断も難しい、と。

発達障がいの方とのコミュニケーションの仕方については、抽象的な言葉や暗黙知ではなく、プログラミングをするように手順を明確に伝えないと分からない、という話があったのですが、実は障がいの有無はあまり関係なくて、誰に対しても伝え方には工夫が必要なはず。生まれ育った国が違えば異文化コミュニケーションを意識せざるを得ないし、リモートワークやオフィス勤務でコミュニケーションの仕方も自然と使い分けている。それぞれの個性や置かれている環境に合わせてコミュニケーションをする、という事を誰に対しても意識することで、障がい者だけでなく皆が働きやすい職場を作っていけるのでは、と気づかされました。

UiPathにおけるニューロダイバーシティのコミュニティ

UiPathのビジョンは、あらゆる知識労働の自動化を可能にして、人間の業績を加速することです。働き方の世界を変えるため、UiPathの社員にとって素晴らしい職場を作ることにも注力する中で、グローバルでWomen(女性)、Pride(LGBTQ)、Parenting(育児中)、Neurodiversity(発達障害等 神経や脳の多様性)などそれぞれに属する社員が集うカウンシル: 通称PUC (People Unity Council)が活動しています。日本ではマイノリティの中のマジョリティである”Women(女性)"にフォーカスしている段階ですが、障がい者雇用の促進を求められている日本法人こそ、Neurodiversityを率先して推進すべきだと考え始めました。発達障がいの方達の得意分野の例としてマニュアル化、明文化、ワークフロー化、パターン認識などが挙げられると思いますが、これってまさにコミュニケーションマイニング、プロセスマイニング、業務の自動化などUiPathの製品を通して実現できるイノベーションに通じる事では?!UiPathがNeurodiversityを推進している背景には、ニューロダイバージェントな人材の特殊な能力や強みが、AIとオートメーションの発展にインパクトをもたらすと理解しているからだと思います。発達障がいを持つ社員が、心理的安全性を確保し仲間意識を育める場、またアライが積極的に支援できる場としてPUCの存在があり、昨年のFORWARD VI のイベントでもセンターステージでNeurodiversityのセッションが開催されるなど社内外にインクルージョンを働きかけています。

これから何をしていくか

私が障がい者雇用の方針を検討するにあたって大事にしたいのは、会社のビジョンに沿ったアプローチを貫くこと。打開策もないのに甘いと言われるかも知れないけれど、数合わせだけではなく、障がいのある人も無い人も一人ひとりが輝く社会にするために、何か出来ることを考えたいと思います。

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