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2021/11/1 日記

一夜明け、服部恭太(24)が供述を始めている。

・人をやっつけるジョーカーに憧れていた。これは勝負服だ
・6月から計画をしていた。
・仕事で失敗して友人ともうまくいかず、死にたかったが自分で死ねなかったので死刑になりたくて大量殺人を計画した。
・福岡出身。八王子市ホテルに1ヶ月。
・渋谷から井の頭線に乗り、明大前で乗り換えて調布駅に行き、調布駅から特急の乗り、すぐに犯行の及んだ。

 供述ではないけれど、以前服部恭太に関わった人が発言を始めている。

・福岡天神の満喫バイト時代。勤務態度は良好。当時、似た者同士の彼女がいた。(プリクラが晒されている)その彼女と別れてから、様子がおかしくなったという。盗撮をし、見つかってクビ。そこからひねくれてしまったみたいだ。高卒。

 ネットに晒されて写真

・学生服を着た服部恭太。素朴な顔で地味で真面目な様子。すれていない。
・彼女とのプリクラでは、2人抱きしめあって「めっっちゃ大好き」と書いてある。

 同じ境遇の人、同じ思いを抱えている人は大勢いるはずだ。では、事件を起こした彼と他人との違いはなんだろうか。出会い、運の良さ、勘違い。犯行に及べない周りの状況。

 服部恭太のこの一連の事件を目の当たりにして、割と本気で考えた。
みんな演劇や芝居をやれば良いのに。と。(いやしかし、彼の場合は売れる売れないとかに執着してしまって、また闇落ちかもしれない・・)
 何が言いたいかというと、日常生活では迷惑かかること、例えば感情をありのまま出したり叫んだりすることを、演劇では、許されたりする。その空間に身を置き、役の上にうまく乗せることができればスッキリするし、まぁ、その逆で苦しいときもあるからそんな単純ではないけれど。(自分のエゴで役を潰してしまってもよくないしね)だからまぁ最初は感情の整理やモノの考え方に新たな風みたいな、セラピー程度に始めて、面白くなってきたら本当にやってみたら良いくらいの・・
 とにかく彼の場合は、自分の中でモヤモヤして、ジョーカーになりたいという憧れを持ち、それを行動に起こしてしまった。虚像と現実の境界線を引くことができなかった。
 ジョーカーに自己陶酔した彼。ヒーローに憧れるという仕組みは皆同じこと。ジョーカーを私は観ていないけれど、おそらく絶望の果てに人を殺してしまう主人公=犯罪者をヒーローのよう(観客が感情移入できるように)描いているのではないだろうか。そう描かれていなくても、悪役に憧れる人物は多い。
 犯罪者を理解するような描き方はしてはいけないと思うけれど、実行に移すまで、誰かがそれを止めることがなぜできなかったのか、そういう分析はありかな。矛盾することなんだけれど、犯罪を肯定してはいけないのだけれど、その人を知らないと、犯罪は無くならないな。矛盾してっけど。

 Twitterで誰かが「絶望の時ってある。どうにもうまく行かないときは、バイトして音楽聞いて旅をしろ。無駄な時間をだらだらと過ごすのがいいんだ。そしたら絶対なんとかなる」20代にタイムスリップ自分。胸が熱くなる。あの時間は無駄じゃなかった。あの時があったから、大好きな台湾に出会え、出会えたクリエイター集団がいる。もう一度前向きな気持ちにさせてくれ、脚本を書かせてくれた。あの熱、たるや。今は仲間と映画を撮れている。恥ずかしくてもいいじゃないの。狭い世界で生きなさんな。

○東京放置食堂 6,7話 鑑賞

2021/11/01


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