見出し画像

スウェーデン大移動の思い出

2019年、北欧をめぐる旅。

北欧・西欧の大学との提携を求めて行った海外研修

2019年5月〜8月、私は以前働いていた会社の海外研修企画に応募し、合格。3ヶ月間、自身で研修を企画、準備し、北欧・西欧を中心にヨーロッパを訪問しました。
これはそんな旅の途中、ストックホルムからコペンハーゲンまで移動したときの思い出のお話です。

6時間半の旅程がなんと・・・

スウェーデンの首都ストックホルムからデンマークの首都コペンハーゲンへの移動日。

朝9時に滞在先を出て、15時半にはコペンハーゲンに着く予定。予定通りに行けば6時間半の旅。それでもかなりの長旅なのですが、結論から言うと、その日、コペンハーゲンの目的地に着いたのはなんと21時でした。

翌日は夏至の日で祝日なので、スウェーデン人はその日から休暇を取って帰省するらしく帰省ラッシュ。希望の時間のチケットは全てソールドアウトで、乗り換えあり、18時到着予定の電車で向かうことに。ここまでは異文化体験あるあるです。異国の祝日知らないとたまに大変なことになる。(この時点ですでに2時間遅れ、笑)
ちなみに、日照時間が短い北欧にとって、1年で一番日照時間が長い日は最高のお祭り日。話題になった映画「ミッドサマー」も夏至祭の日の出来事ですよね。(見ていないけど)

電車は確かにいつもは空席が目立つのに今日は満席。いざ出発。

このシナモンロール美味しかったな。

この後が大変でした。

トラブル、からのトラブル、からのトラブル、そして出会い

もともと、ストックホルム→ヨーテボリ→ルンド→コペンハーゲンの予定だったのですが、ルンドに着く直前で電車が止まってしまい。。。(16時過ぎ)通常はスウェーデン語と英語のアナウンスなのに肝心のトラブルで訳分からないときだけスウェーデン語のアナウンスのみ。少ししたら動くだろうと思って待っても動かず、状況見えず。。近くの女性に聞いてみると人身事故で18時半まで動かないかもと。人身事故??2時間待つの?!と思いつつも他に移動方法も分からず仕方なく電車で時間をつぶすことに。。

この後移動したオランダでも何度も電車が止まったのですが、肝心なアナウンスはいつも母国語だけなのはオランダも一緒でした。車掌さんも焦ってるのかな、笑 英語力的には問題ないはずなんだけどな。と思いながら、いつもあたふたする私。

いきなりドアが開いたまま放置された乗客


しばらく待つとルンドまではローカルの電車が出るとのことで、それに移動。ただ、ルンドに到着したはいいものの、ルンドから先は人身事故で電車が動いていない。。バスを待つしかないかな。。と思っていたら、スウェーデン語のアナウンスが分からなかったときに声をかけた女性が、彼女の妹が迎えにきてくれるから一緒にマルメまで来ないかと。マルメまで行けたらきっとコペンハーゲンまで行く道があるからと誘ってくれました。感動、、、涙 妹さんが迎えに来てくれるまで、スウェーデンが男女平等かどうか、フェミニズム論で盛り上がる私たち。しばらくすると、妹さんが迎えに来てくれ、車の中でもわいわいスウェーデンの雇用についてなどで盛り上がり、無事マルメ到着。ハグしてバイバイ。ここに写真は掲載できないけれど、姉妹と撮った写真は旅の中でも最高の思い出の写真。こんな大変なトラブルに巻き込まれたのにめちゃくちゃ笑顔な私。

急遽人身事故で止まってしまった小さな駅にて。みんな立ち往生。左端の黒い洋服の女性がマルメまで連れていってくれました。

無事コペンハーゲンまで行く電車に乗れたと思いきや、全く出発せず、アナウンス多発。

マルメの駅でも人身事故の影響でダイヤが乱れ溢れかえる人、ひと、ヒト。

これまたさっきまで英語のアナウンスしてくれてたのに肝心なところはスウェーデン語でしか教えてくれない。。長距離の電車が多いため間違って遠くに行ってしまったら大変、、、と隣の男性に声をかけると、彼はわざわざ人に聞いたり、ネットで調べてくれて、これはコペンハーゲン行きだから大丈夫だよ、と。聞くと彼はハンガリー人。ハンガリー、日本、スウェーデンの話で盛り上がり。彼は途中の駅で下車。電車は発車するかと思いきや、全く出発せず。どうやら、デンマーク側でテクニカルトラブルがあったそうで、出発せず。仕方なくこれまた電車で待ちぼうけ。(この時点で19時。滞在先を出てから10時間。もうどうにでもなれです。コペンハーゲン着かなくてもどこかに泊まれるしなんとかなるという勇気が湧いてくる。)ただ、あまりにも同じ電車の乗客がおりていくので不安になり、近くの女性にまたまた質問。コペンハーゲン空港から出発するフライトに乗る予定で、出発時刻が近い人はタクシーに乗り換えているとのこと。タクシーの領収書を鉄道会社に送れば支払ってくれるらしい。ほうほう。ただ、私はフライトがあるわけでもなく、ただコペンハーゲンに行きたいのです。話しかけた彼女のフライトは23時とまだ時間があるので彼女も電車が出発するのを待つ、と。話すと彼女はノルウェー人。最近、スウェーデンで仕事を始めたとのこと。この長めの週末にお姉さんがいるノルウェーの小さな都市に帰るそうで、スウェーデンの列車事情や移民受入事情について話を聞く。スウェーデンとノルウェーの比較、おもしろい。いつまでも電車発車せず、テクニカルトラブルが解決しないので、無料のバスが出て空港まで連れて行ってくれると。バス乗り場まで一緒に移動。10分でバスがくると言ったから急いでバス乗り場まで行ったのに全然来ない。。30分待って、やっとバス到着。ぎゅうぎゅうのバスで彼女とは離れ離れになってしまったけれど、無事デンマーク入り!滞在先まで到着。時刻は21時。12時間かかってようやく着きました。なんて一日。

ぎゅうぎゅうのバスの中、スウェーデンからデンマークに渡るときに見えた海。この景色はずっと忘れないだろうな。

旅にこういうトラブルはつきものだから、途中弱音吐いたり不安になったりしたのは否めないけれど、最終的には大丈夫だろうと思ってたし、全く怒りやストレスはありませんでした。

気づけたこと。

1. 本当に周りの人が優しかった!

2. スウェーデン人、ハンガリー人、ノルウェー人と話しかけた人がみんな国籍が違った!さすがヨーロッパ!

3. 今の私は、ネットで調べても分からない、英語で情報が入手できない、となったとき、初めて人に頼るんだなぁ、と実感。そこから会話が始まり、たくさんの出会いがうまれるんだと!

4. 日本の当たり前は世界の当たり前じゃない。いくら先進国のスウェーデンでもこれだけダイヤが乱れてしまう。日本の当たり前をスタンダードにしてはいけない。逆に世界のスタンダードより日本が遅れていることもたくさんあるはず。日本の電車ではどこまでトラブル時に英語の放送をしているんだろう??

5. こんな1日の最後に飲むビールはとても美味しい。

コペンハーゲン到着を祝いビールとピザで乾杯。明るいけれど21時半まわっていたよ。

こんなに長々といかにも自分が特別な経験したように書いてしまいましたが、こういう体験、海外に出たことある人なら決して珍しいことじゃないと思います。トラブルにあったり、周りの人に助けられたり、予定通りにいかなかったり。。

ちょうど人身事故が起きたとき、夫と電話してたので状況伝えたら、彼は南米をまわってたとき、10時間のバス移動の予定が6回バスが故障して、26時間かかったと話してくれました。20時間かかるかなーと覚悟してたらしいけど、それを上回る26時間だったらしい、笑 乗ってた電車で人身事故があったんじゃなくてよかったね、と励ましてくれました。強者、笑

思い通りにいかないときこそ、新しい発見があったり、出会いがあったりするんだと思います。久しぶりにそんな瞬間を体験することができ、初心に戻った日でした。疲れたし、一日中乗り物の中にいた日だったけどなんだか良い日、思い出に残る日になりました。

今まで、スウェーデン人(スウェーデン在住者)ってちょっとドライというか、そっけない印象があったけど、これで変わりました!良い人ばかり!

私が旅に出る理由

このトラブルに感謝。

世界は広い。だからおもしろい。

やっぱりそう思うから、もっと世界を見たい。

そして、たくさんの人に、世界を見るきっかけを提供したいと改めて思った日でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?