高等学校教員初任者研修「生徒指導の在り方」を担当しました
この講座でのミッションは、
①「生徒指導」をポジティブで未来志向のイメージに変え、初任者のベクトルを合わせること
②生徒指導が目指すものと、それを実現するための生徒指導の機能について理解してもらい、実践アイディアを共有すること
でした。
開始時と終了時に「生徒指導とは?」という問いに対するイメージをMentimeterに入力してもらい、ワードクラウドにしました。
比べてみると、概ねミッションは成功したと思います。
まずは事前のもの。
厳しい、体育教員、竹刀、などちょっとネガティブなワードが多数でした。
今まで自分が児童生徒として受けてきた生徒指導はこんなイメージですよね。
しかし事後はご覧のとおり。
「自己指導能力の育成」というキーワードが多く回答されています。
さらに、初任者一人ひとりが自己指導能力の育成を別の言葉で言い換えてくれています。
改訂される生徒指導提要を軸に、生徒指導の4機能についても整理しました。
①規範意識の醸成
②自己存在感の感受
③共感的な人間関係の育成
④自己決定の場の提供
改訂によって、新たに追加されたものはどれか、予想してもらい、①規範意識の醸成だよと伝えた後、なぜそれが追加されたのか理由も考えてもらいました。(夏ごろ確定版が出るので答えはなく、あくまでみんなで想像したのですが)
②でも「そもそも自己存在感って?」とか、③でも「共感的な人間関係ができるってどんな状態?」とか、とにかく初任者の先生方自身に考えてもらいながら進めました。
さらに、その4機能を意識して具体的にどのような実践ができそうか、アイディアを出し合ってもらいました。グループごとに対話してもらい、それをスライドにまとめてもらいました。スライドは共同編集できるようになっているので、他のグループのアイディアも見ながら視野を広げ、深掘りしたいものや他の意見を見ての感想などを出してもらい全体でシェアしながら進めました。
初任者とは思えないほど、多様な視点で、自分の強みも活かしながら、多くのアイディアを出してくれました。若い先生方の思考は私にとっても、とても参考になります。
最後に、「関わりの質も大切だけど量も大切」という話をし、単純接触効果についても紹介しました。次の研修は2週間後。その間、関わりの量を増やすことは意識すればできそうだね、たくさん生徒と関わってね!と伝えました。この先生達ならたくさん関わってもらってOK!と思えたので。
嬉しいことに、感想用紙にもたくさんのコメントを書いてくれていました。そこには、実は私がメタメッセージとして発信していたことを受け取ってくれた様子がありました。
研修の作り方を「授業の組み立て方」として捉えてくれた先生。対話の多さや思考の共有で学びが深くなると気づいてくれた先生。どんな意見を出してもいいんだよという雰囲気づくりを感じ取ってくれた先生。ICTの効果的な使い方を感じてくれた先生。
研修後、質問したいことがあると、私のオフィスに立ち寄ってくれた熱心な初任者もいました。素敵!!!
これからの福島の高校現場、素敵な若者たちと一緒に生徒のWell-beingのために頑張っていけそうです!未来は明るい!!
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