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「離れていても家族」

本書は表紙だけ見ると、「家族をテーマにした短編のアンソロジーかな?」のようにライトな雰囲気を醸し出しているが、中身は世代の異なる社会学者たちの研究成果が詰まった一冊。

低い出生率と世界一進んだ高齢化、ひとり親世帯の貧困率の、さらには同姓を強いられる唯一の制度を持つ現代の日本の家族とはどのようなものなのか。 本書は、日本とイギリスの家族を調査、比較しながら、日本の家族の実相を探る。

「離れていても家族」亜紀書房 内容紹介


内容紹介の一文からは、多少お堅い印象を受けるが、文書の構成や統計データの示しかたや、日本とイギリスのリビングの写真など視覚的な情報もあり、読みやすい工夫がされていると感じた。


「亭主元気で留守がいい」ってコピーが80年代に流行語に選ばれたそうだが、この時代は日中に家に誰もいないことはさほど珍しくもない。

「家」ってなんだろう。
「家族」ってなんだろう。


そんなふうにふと疑問が沸いたら、本書を読むと自分なりの「家」や「家族」のありかたを再考することができるように思う。


終章のタイトルは、
「離れても共にいても家族」

固定化された幻想の「家族」は、これから新しい形になっていくのかもしれない。
そんな希望を感じさせてくれた一冊だった。

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