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★★★『恋愛結婚の終焉』牛窪恵

恋愛結婚は実はもう機能しなくなっているのでは?と考えさせられる一冊。

以下所感。

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・確かに、恋愛と結婚は別物だから切り分けて扱うのはアリかも。恋愛が結婚の関門になっているというのには納得するし、お見合い結婚も、今の時代には一周回ってある程度は受け入れられるのかもしれない。

・ロマンティック・ラブ・イデオロギーは最初から幻想だったのでは、という点。確かに結婚って、西洋や日本の歴史を見てもその時代ごとに移り変わっている。今や当たり前に感じている、「恋愛→結婚」という図式すらここ数十年で生まれたもの。そもそもこの観念に囚われる必要すら無いのかも。もっと貞操観念に奔放になっても良いのかも。あるいは逆に、お見合い結婚の価値を見直しても良いかも。

・結婚と恋愛、そして出産はそれぞれ独立した価値を有していた。それらが一緒に(三位一体として)結びつくことは、確かに特殊なことだったのかも。その概念により、妻を家庭に縛り付けられ、男を働きバチになった。

・生物学(化学ホルモン)的にも恋愛と結婚は相容れない。それにしても、恋愛と結婚について、著者は縦横無尽に(歴史や他分野も含めて幅広い視点から)分析を行なっており驚く。。

・見合い結婚の方が3年目以降の満足度は高いとは知らず。意外。14番目の月理論。最初から満月(15番目の月、100パー)の状態で結婚にゴールした場合、その後の結婚生活にて、月が欠けるように少しずつ満足度が下がってしまう。

・恋愛や結婚を巡る考え方は、今後も気づかないうちにどんどん変わっていくだろう。アプリでの出会いは少し前まで新しく感じたが、今や当然となった。

ありがとうございます!