見出し画像

【どんな仕事】採用担当の業務内容を見てみる

つい先日、とある会社の採用アシスタントになった友達がいました。
その友達はほとんど採用の経験がないので、ほぼ未経験で採用に関わることになりました。

そのとき相談されたことがありました。
友達は「採用のフローがわからない」とのことでした。

過去に少しだけ新卒採用に関わったことはあるけれど、中途採用関連は初めてらしく、雰囲気も違うからちょっとびっくりしたようです。

文字で説明するのも大変なので、図にして送ったところとても喜んでくれましたが、採用担当の業務内容って外からだと見えていない部分も多いんだなと思いました。

しかし、採用って労務のような知識や経験がなくても、人事の業務のなかでも比較的未経験でも入り込みやすい業務だと思います。
今回は、これから採用担当をする方へ採用の業務はこんなことがあります、という点で書いていきたいと思います。

採用担当のストーリー

ここではあくまでも、採用だけを切り取ります。ほかの給与計算や労務業務は置いておきます。イメージは人材紹介ではなく事業会社の採用担当です。

採用担当には起承転結があると思います。
起…始まり、準備をする。
  例:ポジションがオープンする、募集要件を洗い出す、媒体を選ぶなど
承…選考をスタートする、候補者と会う
  募集を開始する、スカウトを打つ、説明会に出る
  書類選考や面接などを行う
転…オファーを出す
  誰がいいか選定する、オファーを出す、
  承諾されるか否かドキドキ、内定辞退はないか
結…内定承諾、入社
  やっとほっとできる!

という感じで、一連の物語になっています。
これだけ見ると、新卒採用と中途採用は同じですが、期間や行う業務も変わってくるので流れがちょっと変わってきます。

新卒採用はひとつの学年につき、かかる期間は1年半~2年くらいが目安になってくると思います。3月の情報解禁から数えて、翌年の入社までを想定していますが、イベントごとの構想を練ったり、インターンシップを行うようであれば夏や春ごろからスタートすることになります。
中途採用はだいたい1つのサイクルが3か月~6か月くらいではないでしょうか。もちろんポジションのニッチさや役職付きか否か、またかけられる費用によっても変わってくると思います。わたしがよく会った候補者さん(役職なしのポジションの場合)は1か月前に退職を伝える方が多かったので、そこから逆算しても最短で3か月ほど必要でした。(パート除く)

余談ですが、同時期に新卒採用と中途採用を経験したことがあります。
上記のように、サイクルもやることも少し変わってくるので頭の中が大パニックでした。。。

こまかい業務内容はまたあとで書くことにして、わたしはこの起承転結にプラスしてもうひとつの業務があると思います。

起承転結+築

起承転結のストーリーに加えるのは、築くことだと思います。
つまり採用する部署の部長など(ハイアリングマネージャー)や候補者との関係構築です。
ここで、求人票でよく見る「コミュニケーション能力」が必要になってきます。

ここでいうコミュニケーション能力というのは、とにかくおしゃべりが好き!という発信する能力よりも、どちらかというと人の話を聴く力が求められるような気がします。
もちろん、面接や説明会で人と話したりプレゼンテーションをすることも多いので、初対面の方でもそれなりに話せる必要はありますが、実は発信しているのって切り取られた部分だけなんです。
ハイアリングマネージャーと要件について打ち合わせしたり、悩みを聞いたりして役職が上の人と仲良くなることや、候補者の方の情報を確認するために質問してたくさん話してもらう、適度に連絡を取って内定辞退をしないかつなぎ止めておくことも大切です。

なので、採用担当の中でも前に出るのが苦手な方っているんです。特に大勢の前に出るのって新卒採用のほうが多いので、中途を担当すると戸惑います。
でも大半は話すのが好きな人も多いです。普段から人と会う数が多いだけあるなあと思います。

採用担当は華やかなのか

人前に出ることが多い採用担当は、華やかだよね~と言われることがあります。おしゃべりが好きな人も多いですし、広報的な役割も担っているので会社の魅力を伝えようとその場を盛り上げたり、人柄的にもおおらかで楽しい人が多い気がします。そのため、その採用担当自体に興味を持ってくださる方も多いです。(うれしいことです!)

しかし、中に入ってみると全然華やかではありません。
人前に出て説明会をしたり、面接をする以外は事務作業的な部分もあるので地味です。しかも結構ある。

例えば、先に書いた起承転結でいうと承以外はほぼ作業です。
具体的にどんな仕事をしているのかというと、求人媒体に要件を入力したり(これも会社によってルールが厳しいと確認するのに時間がかかるので大変…)、説明会があればプレゼンテーションの作成、面接のスケジュール設定、面接の準備、会社によっては面接内容のまとめ、オファー書類の準備や記入、ATS管理。。。
というように、しゃべって聞いて終わりー!ではないのです。

さらに厳しめのハイアリングマネージャーだとプレッシャーがあります。
まれにいますが、少し対応に苦戦する候補者さんもいます(クレームみたいな)
地方に支店があれば出張もあるし、新卒採用だと説明会や対応人数も多いので体力も必要です。
もちろん、縦割り業務がはっきりしている企業であればアシスタントがついているので少し気が楽なところもありますが、ベンチャー企業やそこまで大規模ではない企業は一連の流れをひとりでやらなければいけません。
すごく個人的な意見ですが、どちらかというと大雑把な人が多いので、細かい事務作業が得意だと重宝されると思います。
さらに、いい意味で経営層に近い立ち位置でもあるので、いろんな情報の回転も速いです。そういう意味での疲れも出てくると思います。
結構振り回されることが多いです。あと声を使う仕事なので、説明会が多いと声が枯れます。そこから体調を崩します。

まあ、どの仕事でもあることだとは思いますが。。。

それでも採用担当は楽しいかも

こんな気疲れ・体力疲れの多い仕事ですが、採用担当って悪い仕事ではありません。

まず、どこの会社にでもあります。つまり食いっぱぐれがありません。
企業によっては人事全般ができないと苦労しますが、最近は採用担当として専任になれる企業も増えてきました、
特に外資に行ったらスペシャリスト(専門)扱いなので、人事の中でもひとつのことを続けていたらそれで良しとされます。

次に、組織作りに携われます。
会社を作っているのは人です。その基盤になる人たちといち早く出会えるのは採用担当なので、会社づくりそのものに貢献できるといえます。いい人に巡り合えたとき、入社してくれたときの嬉しさや一安心はとてつもないです。
以前地方支店の立ち上げがあったとき、東京のチームをその支店につくることを経験しました。0から協力できることはなかなかなかったのでとてもいい経験になりました。

そして、入社した人の活躍や成長が見れるときです。
性格的に入社させることができたら、あとは人事の仕事になるので業務は離れますが、自分が担当した人が活躍しているとか褒められるとうれしいです。もちろん残念なニュースを聞くこともありますが、それは選考のフローなどで一緒に動いてきたので、採用担当ひとりの責任ではないかなと思っています。

ということで、採用担当の大枠の業務内容でした!
最初に述べたように、人事の中でも比較的未経験でも入りやすいポジションです。興味のある方は、世の中に出ている求人表も確認しながらイメージしてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?