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プラネタリウム 「シン・宇宙望遠鏡 ~ジェームズ・ウェッブ~」~遠くを見てはるか昔を知る~


大阪市立科学館でプラネタリウム「シン・宇宙望遠鏡 ~ジェームズ・ウェッブ~」を見た。

プラネタリウム序盤は、大阪の最近の夜空を見せてくれる。大阪は明るい町のため、空を見上げても強い光の星しか見えない。そこで大阪でも見える星を紹介するのは親切だと思った。
その後ほとんど町明かりのない状態の夜空を見せてもらえる。
七夕が近いため、アルタイルとベガ、そしてデネブの夏の大三角形の解説が多かった。

なんで無料なの? とつっこまれたが障害者手帳を持っているからである

後半はジェームズ・ウェッブ望遠鏡の話題となる。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡とは、宇宙空間に打ち上げられ、地球とほぼ同じ速度で太陽の周りを回っている望遠鏡である。フランス領ギアナから2021年に打ち上げられた。
この手の望遠鏡は内部を冷たくしないといけないらしく、太陽の光が当たる側に凧のような日よけを背負っている。
地上にも望遠鏡はあるのに、なぜわざわざ宇宙に望遠鏡を打ち上げるかというと、「遠くを見るため」だそうだ。
この「遠くを見る」ということが、距離の概念だけではなく時間的な遠さも含んでいるのが面白い。
何万、何億光年という単位で広がっている宇宙では、今見ている光はずーっと昔に発せられたものなのだ。
つまり、遠くを見れば見るほど昔の宇宙を見ることになり、宇宙の起源に迫るような研究ができるようになる。
天文学者にとっての「遠く」は言葉通りの意味ではないのが、興味深かった。
むしろこのようなスケールの大きい研究を続けていたら、自分が何なのかわからなくなったりしないのだろうか。それとこれとは別なのかな。

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がもたらしたものは、遠い宇宙、そしてかつての地球の姿である。
水素のもやの中から、新しく星が生まれる写真もあった。
色気のない話をしてしまうと、「イラストでこういうテクスチャ貼ってあるよなあ……」という写真である。しかしイラストレーターが宇宙を引用しているだけで宇宙の責任ではない。宇宙がかっこよすぎるのが悪いのだ。

ここからはおまけの雑感だが、最近のなんでも「シン」ってつける風潮何?! 私は『シン・ゴジラ』しか見てないから関連性がわからない。
あと、学芸員さんはとても落ち着く声だが、そのせいでどうしても眠くなる。
宇宙の壮大さに思いをはせながら、リラックスできるプラネタリウム投影だった。

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