食べ方の問題
前回投稿に続き、今回は食べ方の問題についてです。
私が食事について考え始めたのは、なぜかまったく理由がわからない身体の不調からです。
食べることがさほど好きではなかったので、高校生の時にはすでに朝食を摂らない1日2食生活になっていました。
幼いころから、原因不明の不調、身体が弱く、すぐに体調を崩す、といった身体との付き合いが始まり、
その原因が、もしかしたら食べ物にもあるのかもしれないと考え始めたのが、インストラクターになってからでした。
今となっては、食べなくても良いと思っていますが、その時には食べないということが選択肢には当然含まれていません。
ですから、『食べること』が前提で、だったら一体何を食べればいいのかと模索する日々が始まります。
もちろん同時に病院の様々な検査を受け、食べ物以外に原因があるかどうかも探しました。
しかし、検査の結果からわかる身体は至って健康です。
ただ、血液検査では、普段食べてもさほど害はないが、アレルギー数値にひっかかる食物が多くあるということがわかりました。
自由な働き方をしていると、会社勤めのように、決まったお昼の休憩時間がないため、次第に食事量もだんだんと減っていき、一日1食になりました。
ただ、何度も言いますが、そこには、
『食べても食べなくてもどっちでもいい』
という選択肢が当時の私の中にはなかったので、食べることで何とか体調不良を治す道を模索していたと思います。
医食同源という言葉があるように、多くの場合、食を通じて、健康を作ると考えますし、食べないと元気が出ないよ!とたくさん食べさせようとする人もいます。
そのため、友人と食事に行くとき、または好意で食べ物を作ってくれる人といると、その思いを無駄にしたくない気持ちから、ダッシュで食べるということを繰り返し。
ちなみに、ダッシュで食べるというのは、少量ですぐにお腹いっぱいになって食べられないのですが、『いらない』や『もう食べられない』と言えず、満腹中枢が刺激される前に急いで食べる方法です。
もはやフードファイターと同じ考え方ですよね(笑)
その頃から、人と食事をすること、ごちそうなることがだんだんと恐怖になっていきました。
仕事で断れない食事会で、しかも上司のおごりとかだと食べないわけにはいきませんから、やっぱりつらかったですね。
前回投稿で、映像による食欲への刺激について書きましたが、目から入る情報は多くの場合、欲を刺激するものに繋がると思っています。
これは私だけかもしれませんが、映画や動画をみていると、空腹ではないのに、なぜかジャンクフードやスナック菓子が食べたくなったりします。
食事シーンなど出てこなくても、なんとなく手持ち無沙汰になって、何かをつまみたくなるのです。
SNSなどでレシピ動画も多くありますが、今はそれらを見てもなんとも思わなくなりました。
以前は、そのような内容の動画や食べ物の情報を見ると、お腹が減っていないのに食べたくなるような感覚もありました。
それは、決して自分の身体が欲しているわけではない、ということも感じていて、まるでその情報の方に食欲を誘導、搔き立られているような感覚を受けたのです。
当時は、その誘惑だか誘導だかに当然抗うこともなく(笑)
今考えたら、企業は商品を消費者に購入してほしいのですから、広告は当然そういう風に出来ています。
ただ、やはりその後に起こる体調不良と向き合ううちに、本当に必要な食事量や、内容について真剣に考えるようになりました。
何をいくら食べても健康な人もいれば、決まったものしか食べられない人もいるでしょう。
もともと草を食べて進化を遂げた動物であれば、ほとんどの場合そのまま草食の腸を持っているでしょうし、肉を食べる動物もそのような腸内細菌を持っていると思います。
ですから、人間も全員が同じものを食べられるんじゃないのか、と思うかもしれないですが、どちらかというと育った環境や、地域の影響は大きいのかなと思います。
体調の変化や身体の声を聞いた時、『刺激物が嫌』という声がふっと頭に響いたことがあります。
その時に、私は一般的に刺激が強いものがあまり得意ではないんだなと感じたのです。
身体によいと思われていても、刺激が強い成分が含まれる野菜や、飲み物など、もともと摂っていないものも多くありましたが、出来るだけそぎ落とすようになくしていきました。
もちろん、刺激物が身体に合っている人もいれば、そうではない人もいる。
合う合わないは人それぞれです。
食べたい時に、情報による欲求なのか、それとも身体が欲しているのか、食べ方は?食べる量は?といった形で、合うものを探すといいのでしょうね。
情報による欲求かどうかがなかなかわからない場合、どうしたらいいでしょうか。
例えば、レモンや梅干を見ると自然に唾液が出ますよね。
ただ、この時ほとんどの人が梅干しやレモンが食べたくて唾液が出たのではなく、すっぱいものを見て唾液が出たという風に、身体の自然な現象としてとらえているのではないかと思います。
ですので、映像を見た途端、レモンや梅干を買いに走る人はあまりいないように思います。
実は、それ以外の映像もほとんどそうではないかと思うのです。
映像を見て、ただ唾液が出るという身体の現象があっただけなのに、そこで買いに走る食品とそうではないものの違いには、ある種の依存性も含まれている可能性もあります。
また、腸や身体が欲しているのではなく、脳が欲しているものの場合もあるでしょう。
ですから、買いに走っても良いと思いますが、購入前に今一度
『本当にこれが食べたいのか』
を自問自答してみるのも良いと思います。
そして、一旦気持ちを落ち着かせて、他の食品もみてみて、実は別のところに必要なものが隠されているかもしれないと観察してみるのも良いかもしれませんね。
最近は少なくなりましたが、フィードファイターの大会や、多くを食べる映像が以前は多くありました。
今でもよく見ているという人は多いかもしれません。
それだけ人の心を引き付けるものがあるんだろうなと思いますし、食、精神、身体はもちろん切っても切れない関係なのでしょう。
何をどう食べて、それによって体調や気持ちに変化があれば、気付いてあげるようにするのも良いかもしれませんね。
いかがでしょうか。
今日もお読みいただきありがとうございます!
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