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デモはプレゼンである(No.201)

広島出身の私ですが、今年の
原爆投下の日である8月6日は
広島市で過ごしました。

午後からは毎年恒例のデモ隊に
遭遇しましたが、全国からお金を
かけて集まっているのに、
伝わってくるものがありません。

一致したメッセージが欠如しているうえ、
手法もバラバラだからでしょう。

デモ行進は
「人々に訴えかけて」
「行動に導く」
行動
ですから、デモこそ究極の
プレゼンテーションなのに、
もったいないなと思いました。

デモをやるにはいくつかの
ポイントがあります。

【1】場所
デモの主張は主には「戦争反対」
「平和推進」でしたが、広島市民
にとって、それは当たり前の大前提です。
広島でデモをやっても意味がありません。

デモは異なる主張の人々を説得する
ためにやるのですから、やるなら
日本の政治家が集中している永田町でしょう。
もしくは、国連本部のあるアメリカ・
ニューヨークなどです。

【2】メッセージ
戦争反対につながるとは言え、
幟やプラカードに書いてあるのは
・ウクライナ戦争やめろ
・(サミットの)広島ビジョン反対
・怒 福島(原発)
など、主張が一つにまとまっていません。

8月6日にやるデモなら
「ノーモアヒロシマ」くらい
シンプルな統一メッセージが必要です。

【3】言語
デモのパレードや座り込みなどは
少なからず海外で写真とともに
報道されます。
その時、「戦争反対」
「ノーモアヒロシマ」という
漢字やカタカナでは内容は一切
伝わりません。

「NO WAR」
「NO MORE HIROSHIMA」
のようなアルファベット表記に
すべきです。
(英語とは限りません)

【4】ビジュアル
ただし、アルファベットも読めない
民族もいます。
その時は、絵文字(ピクトグラム)や
イラスト、写真などのビジュアルの掲出
が効果的です。

また、“ダメ”という禁止を意味する色で
デモ隊を統一してもいいでしょう。

皆が勝手に目立つ色の物を持参する
のではなく、指定の色の物
を持ち寄ることでも、
デモに一体感が生まれます。

【5】音
パレードに一体感を持たせるため
でしょうか。
パレードにはラテン系のリズムを
奏でる楽器隊がいました。

マーチでは戦争の軍楽隊を想起
させるからかもしれませんが、
多くの市民が命を落とした日に
“サンバのリズムでお祭り騒ぎ”
は違うと思います。

日本古来のもので、リズムを
取れるもの、たとえば木魚や
和太鼓、鉦(かね)などで
代用できるのでは
ないでしょうか。

いかがでしょう?
為政者に主張を通すために、
効果的にデモを行うには
いくつかのポイントがあるのです。

私って、政治参謀の素養
があるのかもしれせんね。


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