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田舎暮らしから見えた、財前直見さんの『過去・今・未来』 #01

地球上に眠る、体にいい素材を各地から探し出し、四国・松山から発信するepoは、地方とそこでしか得られない温かさも大切にしています。Uターン移住した田舎暮らしで、前向きな脳内革命が起きたという俳優・財前直見さんの今、そしてこれからを伺いました。

財前直見 Naomi Zaizen
1966年生まれ。1985年俳優デビュー。シリアスからコメディ作品まで、数々の映画・ドラマに出演。2007年より東京から地元大分へ移住し、父、母、息子と暮らす。畑仕事をする姿を投稿したインスタグラムや収穫野菜のレシピが話題を呼び「財前直見の暮らし彩彩』(NHK)などに出演。



二拠点生活


今でこそ、割と聞く二拠点生活ですが、財前直見さんがベースは大分、仕事があるときだけは東京と、行き来して暮らすようになったのは16年前でした。

財前さん:きっかけは子育て。海、山、温泉が近くにあり、人との心の距離が近く、私も俳優然とせず(笑)、何者でもない自分でいられる。子どもと暮らすのは大好きな故郷、大分がいいと思いました。

大分の実家では、畑仕事を少年のように楽しむ、じいじ(お父さま)、収穫した野菜や果物を郷土料理や創作料理で楽しむ、ばあば(お母さま)と共に暮らし、いきいきと人生を楽しむ先輩の後ろ姿に、財前さんも息子さんもいい影響を受けているそう。

畑仕事を手伝う財前さん

財前さん:畑仕事を手伝うようになり、人のペースから、自然のペースで生きるようになったなと思います。昔は自分や誰かの都合で動いていたのが、自然相手だと、そう言ってはいられません。季節に合わせて苗を植え、成長に合わせた手入れをして、時期が来たら収穫し、台風が来れば愛おしい作物が育つ畑へ駆け付け…。本能的に体が動く感覚が人間らしく、地に足が着いているように感じます。

人のペースと自然のペースで動くのとでは、忙しいのは一緒でも心身への影響が全く違うようです。

財前さん:今思えば、以前は人のペースに疲れていたんですね。『こう思われているのかな?』『ああだったらどうしよう?』と考え過ぎて、不安になったり、先走ったり、でも結局取り越し苦労だったり…。余計な想像に振り回され、もやもやしたり、ぐったりしたり。自然相手だと、目で見て、肌で感じて、手足を使って対処していくから、心身共にクリアーですっきり。健全な疲れ方です。

そうして自分たちで畑を耕して作った野菜や果物は『香りや風味が強くて、本当においしい!』作物が太陽の光や大地の恵みを受けておいしくなり、土も肥えて、次の作物をまたおいしくしてくれる、巡り巡る循環の大切さも実感しているそうです。

財前さん:1から10までこの目で見て、作り育てるうちに『今まで食べていたものはどうだったんだろう?』と市販品の扱われ方にも目が向くようになりました。見栄えや長持ちさせるための添加物は、なくていい便利の無駄では?保存食も余計な加工をせず、シンプルに塩や砂糖に漬けるだけで、おいしくもつのにと。余計なものを加えていない、安心安全で栄養豊富な恵みは、一番の薬。私たちの自然治癒力を高めてくれると思います。


『ないない』から『あるある』へ


不足感の『ないない(不安)』から、満ち足りた『あるある(幸せ)』へ。目の前の物事への感謝が増しています。

田舎暮らしによってもたらされたことに、年齢を重ねたことも加わった、根本からの変化も。

財前さん:心持ちが『ないない』から『あるある』に切り替わりました。『ないない』は、「あれがない、もっと必要」と思う不足感や焦り。『あるある』は「もう目の前にある、あるものを生かそう、何はなくとも知恵はある」と思う、満ち足りた感謝。東京に住んでいるときも既にそこにあったのに、せかせかして見えなかったのかもしれません。『ないない』のフィルターを通すと、大切なものまで見えなくなってしまいます。でも『あるある』のフィルターを通して見れば、日常にあふれる豊かさに気付けるんです。


幸せ言葉


財前さんには日頃から大切にしている言葉があるといいます。それは『幸せ言葉』

財前さん;ありがとう。いただきます。ごちそうさま。好き。嬉しい。これらは、口に出したり、書いたりするだけで、当たり前と思っていた幸せに気づかせてくれる『幸せ言葉』。温かく穏やかな気持ちにしてくれるおまじないです。マイナスなことがあっても「嫌なことを教えてくれてありがとう。次へ生かすね」と、プラス思考の教訓に変換できます。

田舎暮らしで得た感謝の視点が、財前さんの朗らかで自然体な美しさにつながっているようです。



epotiveは、ミッドライフ・クライシスに悩むミドル女性を応援するためのプログラムです

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