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18年目の小さなお店たち。これからを綴るnoteをはじめます

はじめまして。
Envelope(エンベロープ)のいしかわです。

私たちは、リネンの洋服の店 LISETTE(リゼッタ)、器の店 KOHORO(コホロ)、リネンのインテリアと手芸の店 the linen bird(リネンバード)、カレーショップ OXYMORON(オクシモロン)、コーヒーショップ ELMERS GREEN(エルマーズグリーン)…など、「小さなお店」の集まりです。全部で12ブランド、約30のお店を運営しています。

その「小さなお店」の集合体ともいえるのがEnvelopeで、ほぼ全てのお店の商品を取り扱うオンラインショップを運営しています。

楽天やyahooショッピングのようなモール風ECと言えばイメージしやすいかもしれませんが(規模感は全然違うけど)、ひとつの価値観に根差した小さなお店が集まった「小さな商店街」だと思っています。

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どのお店も取り扱っている商品は、自社でつくるものか、小さな会社や職人がつくる少量生産のものが基本。飲食のお店は、料理から飲み物、小さなデザートまで自分たちの手でつくっています。そんなお店たちですが、なんとか17年間続けてこれました。

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けれども、2020年春以降、お店の運営は今までにない厳しい状況です。あたらしい社会状況と価値観に沿って私たちも否が応でも変化をしなければならず、試行錯誤の毎日です。

ふと、「小さなお店」をたくさん運営する組織として、この試行錯誤や変化のプロセスを書き留めておきたい。そう考えて、noteをはじめてみることにしました。

ここでは、「お店の運営」を軸に綴っていこうと思います。でもビジネスまわりのことばかり…というのもなんだか味気ないので、私たち自身や私たちの周りのものづくりやつくり手のこともお届けできれば。

同じように小さなお店を運営している人、小さなお店そのものに興味がある人のお役に立てれば幸いです。

1. 小さなお店たちのはじまり

2003年、社長夫妻がイギリスで十年近く暮らしていたときに知った「リネンの心地よさ」を伝えたい…、そんなシンプルな気持ちから東京二子玉川に私たちのはじまりとなるthe linen birdを開店しました。 車がほとんど通らない路地は駅から近いのに今よりもずっと人通りがなく、少し寂しさを感じさせるほどでした。

店のストックルームでつくったホームページに商品もご紹介できればと通販サイトを併設したのが、Envelopeのはじまりです。

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the linen birdで扱うリネンで服をつくろうとLISETTEができて、LISETTEのブティックに来てくれたお客さまに美味しいお茶とお菓子を出したいという気持ちからCafé Lisette(カフェ リゼッタ)ができて。

お店の近くにあるバーの昼営業で、美味しいカレーをつくっていた女性に声をかけてできたのがOXYMORON。熊本の食材に惚れ込んだパティシエが、現地でジャムに加工して届けたいとつくったのがFLAVÉDO。

そうやって少しずつお店が増えていき、お店のある場所も二子玉川だけでなく自由が丘や鎌倉、大阪淀屋橋、熊本など 各地に広がりました。

2.17年間続けてこれたわけ

こうやって特に広告宣伝活動もせずにお店づくりとお店運営を粛々と繰り返して、17年間なんとか続けてこれました。

続けてこれたのはいくつかの要因があったと振り返りますが、一番は徹底してIndependent Storeであったからだと感じています。

英語でチェーン店(Chain Store)の対極として使われるIndependent Store。お店を増やすとき、ひとつの型を完成させてコピー&ペーストでつくる方が効率的ですし理にかなっています。それでも、それはやりたくないことでした。

お店が増え始めた当時、「とにかく同じ会社が何店舗も運営していることがわかるようなことはやりたくない」という声は、小さなお店の責任者たちから挙がりました。

それぞれの土地にあったお店をオープンし、時間をかけてその環境や人になじむ店に育てることは、創業から一貫しています。例えば同じコーヒーショップでも、内装が違うのはもちろん、店名だって変わります。

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結局そうあったことで、効率は悪い一方でお客さまとの相互作用が生まれ、その土地やお店ごとに文化がつくられていきました。そうやって小売業が厳しい時代と聞くようになってから数年経ちますが、淘汰されることなくここまで続けてこれたわけです。

3. もうひとつ、私たちが大事にしていること

先に話したIndependent storeであることに、バラバラな小さなお店たちの根底に流れる共通して大切にしていることは、目の届く範囲でのものづくりであること。

フラックスから取り出した繊維でリネンの服をつくるように、農園で育てた果物を調理してコンフィチュールをつくるように。人の手間はかかるけれど、そのものの生産背景まで自分たちの目が行き届く範囲でのものづくりを大切にしています。

例えば、「いつまでもそばにおいてもらえるものを」、そんな思いで服をつくるLISETTE。デザインは奥沢のアトリエで手がけ、時には生地づくりから考え、洋服ができるまでを見届けます。

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飲食店で提供するコーヒーは、すべて大阪堺のカフェELMERS GREEN COFFEE & BAKES SAKAI」で自家焙煎。提供するフードにあわせて豆を選び、その店にあわせた味をつくっています。

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ヤーンショップMOORITでは、編みたいと思える糸を求めて産地に足を運びます。選んだ糸の個性に合わせてファッションアイテムをデザインし、編み物キットとして販売。

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それぞれのお店は同じ組織に属してはいるけども、統一された基準やルールがあるわけではありません。それぞれのお店の独立した意思によって運営されていて、それぞれのお店のマネージャーも中にいても「別会社かな?」と思うくらいバラバラで向いている方向も違います。

それでも、根底にこういった共通の価値観があることで、ひとつの「小さなお店」のファンが「小さな商店街」全体のファンになってもらえることも。そういったシナジー効果を生んでこれたことも、今まで続けてこれた理由のひとつだと思っています。

4.noteでお届けしたいこと

最初に少し触れましたが、このnote=Envelope Magazineでお伝えしたいことは大きく分けて以下の3つです。

1.私たちのお店運営の、今とこれから
2.
Shopifyを利用した、オンラインショップ運営
3.
これからも受け継いでいきたい、ものづくりとつくり手

小さなお店たちが大変な今の時期だからこそ、私たちのような小さなお店の集合体の取り組みが何かのお役に立てるかもしれません。また、私たちが支持している小さなものづくりやつくり手は、人が心地よく豊かに暮らすことを助けてくれると信じています。

今までほぼしてこなかったアウトプットをすることでの、今は見えない何かとの相互作用をこっそり期待もして。

というわけで、Envelopeのnoteをはじめてみます。

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