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閲覧注意!廃墟でみつける数々の動物の骨たちのお話

こんにちは。
今回は骨とかミイラとか諸々の画像もちょっと載るので苦手な方は見ないほうがよいかんじです☆彡

廃墟という人間の管理下から解き放たれた建造物が崩壊し、徐々に自然へと還元されゆくと、そろそろここは自分たちの居場所だろうと解釈し始めた動物たちがひょこりとやってきたりします。
鹿、猪、猿、犬、猫、鳥、熊、蛇、狐、狸などなど・・・様々な動物が廃墟の周りを、そして内部をうろつくようになります。

すると、廃墟にて生涯を終えることを決めた獣たちの果ての姿と遭遇することがあります。

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↑布団の上で迎える最期。柔らかな陽の光が当たる場所にて。

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↑これらすべて同じ廃旅館内にてみつけたもの。この場所で命を終えることが彼らの安らぎに繋がったのだろうか。

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↑亀。ふわりと風が吹くと海そのものが腐敗したかのような強烈なにおいが鼻をつく。2週間後もう一度来たら、亀の姿は何故か跡形もなく消え去っていた。臨海の廃プールレジャーパークにて。


そのほか、ややえぐいので写真は今回載せませんが、単なる白骨ではないものとの遭遇も何ケースかありました。

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↑とある廃校、25mプールの中でぷかぷか浮いていた肉塊。鹿でした。顔面は苔だらけ。

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↑またもや鹿。小さな清流にて。顔だけが何故か完全に白骨化し、首から下は水を吸った肉がプルンプルン状態。腐敗臭はなぜか全くしなかった。森の中、清い水の流れの中にあり優しい木漏れ陽が射すその死体は、僕の目にとても神々しく映ったのです。

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↑とある山の中でのこと。白銀の毛に覆われた大きな生き物が、廃屋の真横にある小さな貯水槽にほぼジャストサイズで入って浮かんでいた。何の動物なのかは不明。なんだかおどろおどろしい様子。

などなど、どうしてこうなった感の強い死にざまの動物たちとも遭遇しました。

それらの中でも、一番記憶に残っている骨のお話をこれからしたいと思います。

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そこは山の中に残る鉱山跡でした。鉱山施設は山の斜面に面して作られており、現地に着いた僕は施設の最下部から歩き始め、緑をかき分けながら徐々に上方へと進んでゆきました。

しばらくすると、上の方からガサガサガサガサと植物たちをはねのける力強い音が聞こえ始めます。

「動物がいるんだな~こっちに気付いて逃げていったんだろお」と思った僕は、気にせず写真を撮りながら上へと進んでゆきます。

しかし、一向に音はやみません。僕も音の発生源と思わしき方向へと徐々に近づいていっているので、むしろ音は大きくなるばかりです。
最初は猿あたりの小さな生き物かと思っていたのですが、近づくにつれ結構なサイズ感のある生き物だと確信し始めます。

しかしこれだけバタバタとずっと駆けずりまわっている理由は何なのでしょうか。通常であれば僕の存在を察知した動物は即座に逃げだし、ガサガサ音などすぐに消えゆくはずです。なのにこの動物は逃げるでもなく、襲い掛かってくるでもなく、ただひたすらに大きな音を立て、バタバタガサガサと暴れまわっております。

「音のするところにはあまり行きたくないけど、可能であれば確認しとこー」と思いおそるおそる向かってゆきます。そして音の発生源に辿り着きました。

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どうやらこの下から聞こえるようです。

下を覗くと一匹の鹿がいました。一生懸命に走り回っております。それをみて僕は状況を理解しました。この鹿、今いるこの場所から外に出れなくなって困っているのです。

鹿のいる場所は箱のように四方を囲われた形をしており、外からはスッと入れるが中からだと鹿には出られないような構造になっておりました。ずっとずっと走りまわり、なんとかこの空間から逃げ出そうとしております。

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(↑絵が下手なので伝わりづらいですがホントに外からはパッと入れるけど中からは出られなさそうな構造なのです。ホントです。おじいちゃんとおばあちゃんも言ってます)

廃墟で鳥を助ける」のときと状況的には近しいですが、さすがに鹿ほどのサイズを持つ生き物はどう考えても助けることができません。こちらの危険度が高すぎます。よくて怪我、下手したら死です。

かくして、鹿の救助は諦めました。諦めてしまいました。僕はその場を後にします...。

その後旅を終え日常に戻った僕ですが、ふとした時にその鹿のことを思い出します。

鹿は、あの場所で死にました。間違いなく死にました。そして、その死を知っているのはこの世界できっと僕だけなのです。

それから一年後、僕は事の顛末を確認しに行くことにしました。何をどうこうするわけでもないですが、ただただどうなったのかを見に行きました。

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かつては降りられなかった箱の中に入ります。そして僕は鹿の残骸を探し始めました。



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あった…。もしかしたら脱出できたんじゃなかろうかという淡い期待もありましたが、やはり出られなかったか、鹿…。

ただ不思議なのは、どれだけ探しても頭蓋骨が見つからなかったこと。

山などで死んだ場合、頭蓋骨はそのまるっこい形状ゆえなのか、ほかの骨と比べ外的刺激によってコロコロ移動しやすいとか聞いたことがあったような気もしますが、ここは四方をコンクリートで固められた閉鎖空間。
なぜ頭蓋骨だけ消失したのか…よほどのモノ好きじゃない限り、わざわざこの中まで入ってくるような人もいないでしょうが、誰か見つけて持ってったのかな?

兎に角、こうして鹿の終わりを確認するに至りました。

それまで見てきていた骨とは違い、生き物の、文字通り「生」の状態から出逢っていたという経緯もあり、一番記憶に残っていた骨にまつわるお話でした。

今年のゴールデンウィークもこの付近への旅を計画しておりまして、久しぶりにこの骨との時間を過ごそうかと思っていたのですが、このようなご時世ゆえそれもかなわず。感染症収束の先にて、また日を改めることにします。

特に話としてはなんのまとまりもないですが、ふと思い立って記事にしてみた次第でした。

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