人の心を動かすストーリーの王道
ブランディングプロデューサーの太田久美です。
”あなたのヒストリー”が描けたら、そこには”あなたのストーリー”に使えるネタが、一通りは揃ったことになります。
今回は、”あなたのストーリー”を描くヒントをお伝えします。
ストーリーには決まった「型」がある
古代神話に始まり、中世の英雄物語から、現代の映画や小説、コミックにいたるまで、連綿と使われてきた「型(テンプレート)」があります。
この「型」には、人の感情に訴える一連の流れがきれいに整っています。
ハリー・ポッター、ロッキー、スター・ウォーズ、マトリックス、ワン・ピース、、、などなど、、、いくらでも事例はあります。
それが「ヒーローズ・ジャーニー」と呼ばれる「ストーリーの型」です。
”あなたのストーリー”にも応用できるか、確かめてみてください。
Calling(天命)
Commitment(旅の始まり)
Threshold(境界線)
Guardians(メンター)
Demon(悪魔)
Transformation(変容)
Complete the task(課題完了)
Return home(故郷へ帰る)
ある日、平凡な日常を送っていた主人公が、天啓を受けたように目覚め、旅へと誘われる。
旅を始めたはいいけれど「本当にこれでいいのか?」と、迷いや葛藤も生じる。
ここで、最初の試練。「このまま進むべきか?それとも帰ったほうがいいのか?」勇気が試される。
助けとなる師や仲間との出会いがあって、学びと成長を得る。
強大な敵やライバルの出現、あるいは、自己の内なる悪魔の囁きとの闘いなど、最大のチャレンジを迫られる。
見事に敵を倒し、あるいは、自己の内なる悪魔を屈服し、英雄へと変容。
課題を完了した主人公は、これまでの旅を振り返り、師や仲間と体験から得た学びを共有し、喜びを分かち合う。
旅を終えて故郷に帰る。
説明が長くなりましたが、このストーリーでもっとも伝えたいことは、7番目です。
旅に出る前と後で、主人公の成長ぶりは目覚ましいものです。
その成長をもたらしてくれたのが体験と学びなのです。
それが、このストーリーのテーマであり、メッセージです。
とは言うものの・・・
さて、いかがでしょうか。
ここまで書いてきて言うのもなんですが、この「型」で”あなたのストーリーは描けるでしょうか?
冒険の旅に出て、困難に立ち向かい、勇敢に敵と戦った末に、貴重な体験と学びを得て英雄となる、、、なんていう物語は、
自分には似合わない!
と、感じる人も多いのではないでしょうか。
特に女性はそう感じるでしょうね。
男性優位の歴史が長かったので、それに、人が生き延びるのに厳しい時代背景もあったので、ヒーローズ・ジャーニーが喜ばれてきたのかもしれません。
事例を見ても、最近のものは少し様子が違ってきています。
鬼滅の刃や呪術廻戦の主人公は、別に天啓を受けたり目覚めたりなどしていません。
戦うことを望んでもいなかったけど、やむに止まれぬ事情で仕方なく、、、
という、いわば「巻き込まれ事故」みたいなもんです。
今どきは、男性が主人公であってさえ「戦う英雄」なんか望んでない。
まして女性は!
ということで、女性が主人公のストーリーの「型」をお伝えしたいのですが、長くなったので次回にしますね。
ひとまず今回は、ストーリーについて語るのにヒーローズ・ジャーニーの話をしないわけにはいかないので。
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