ステレオタイプの科学
クロード・スティール著
プレッシャー、固定概念、社会の刷り込みとは。それに打ち勝つ方法について学ぼうと思った。
1.ステレオタイプ
ステレオタイプとは社会に刷り込められたイメージのこと。認知。女性は数学に弱い、白人より黒人の方が運動能力が高い、文系、理系、性別や血液型などに対する固定概念。
「女性は数学に弱い」というステレオタイプを検証するため、好成績な男女を集めテストを行った。
試験前に何のアクションも起こさなければ女性の成績は不振だった。
しかし、試験前に「基本的に性差はあるが、この試験では女性が優位である」の一言だけで男女同等の成績となった。
他にも、試験やスポーツを行う際にたった一言を加えるだけで成績が変わってしまうという多くの事例がある。
ステレオタイプによるプレッシャーは跳ね除けようとすればするほどパフォーマンスは落ちる。
ステレオタイプが追認されてしまうのではないかと結果を気にし、覆そうとしたり考えない様にしたりする。何度もそのサイクルをすることで、心の余白はどんどんなくなっていき、余白、創造性が削られていく。
一つのアイデンティティが脅威に晒されれば、行動や思考、その他のアイデンティティをも凌駕する。
2.逃れる方法
・ステレオタイプ発生の環境を縮小すること
・アイデンティティの安全を確保すること
・成長マインドセットを獲得すること
・信頼できる場所、帰属意識を持たせること
プレッシャーに負けそうな時、まずはその正体を突き止めなければならない。ステレオタイプの正体は何か。発した方がいい言葉、縮小方法はなにか。
帰属意識や信頼、成長マインドセットを持たせるには他人を思いやることだ。
自分なりに解釈すると、ステレオタイプに打ち勝つには、ないものではなく、あるものに目を向けること。
ないものを求めて、あれもこれも欲しがって、あるべき自分の姿を見失ってしまう。
自分のアイデンティティを把握し、自分を信じることが安心へと繋がる。
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