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【海外】エイベックス×AEGと共同プロジェクト「AEGX」スタート【業界ニュース】

先日、こんな記事が発表されました。


日本有数のエンタテインメントカンパニーavexが世界有数のプロモーターAEGと共に合弁事業に乗り出すんですね。

相互補完的パートナーシップを締結、ということで合弁会社等を設立したわけではなさそうです。
あくまで、お互いの強みを活かしながら一緒に頑張っていきましょうね、ということのようです。

兼ねてからこのnoteで「海外を意識したい」ということを書いてきました。

これまでにもアーティストが海外進出の意欲を示してきたことはありましたし、実際にエンタテインメント企業が、海外に拠点を設けてアーティストの売り込みを行なったりと、まったく活動をしてこなかったわけではありません。

実際に人気のあるアーティストも出てきています。

しかし、日本でいくつもの都市でコンサートを行なうように、世界の主要都市でツアーを組んで、当たり前のように定期的にツアーを行なっているアーティストはあまり多くはいないようです。

そこで、久しぶりに「こうなればいいのにな」という妄想(笑)を中心に、日本のエンタテインメントの未来について考えてみたいと思います。

海外の音楽ビジネスはどうなってるの?


音楽業界について、日本と海外との差としてよく聞くのは「日本はガラパゴス」という話ですね。

これは、日本は独自のマーケットがあるということと、フィジカルとかパッケージと言われるCDなどが未だに結構売れているということが大きな2つの特徴なのかな、と思います。

この数年は、日本でもサブスクリプションが当たり前になりましたよね。
2014年くらいから海外ではダウンロードも売り上げが落ちてきていて、サブスクリプションに変わっていってたんですが、その時に日本ではAKBの握手券商法が全盛だったので、サブスクリプションなんて見向きもされていませんでした。

サブスクリプションは、再生回数に応じて支払いが発生する仕組みです。
簡単にいうとCDよりも利益率が低いので、それ以前と比べると儲からないんです。

だから色んなアーテイストがSpotifyやらApple Musicから撤退を表明したりと、色々ありましたね。

ライブは、欧米のアーティスト、特に英語圏のアーティストは、アメリカを外すことはしませんね。アメリカのアーティストも、イギリスなどのヨーロッパ、北欧、東欧などを外すこともあんまりなさそうですね。

日本人アーティストはアメリカやヨーロッパでツアーをすることはないわけではないですが、あまり多くはないですね。

逆に、欧米のアーティストは日本にはかなり来る方だと思いますが、アジアツアーはそれほど多くありません。

地球規模で見たときに、日本・台湾・韓国・中国の主要都市・東南アジア各国を見たときに、欧米の人達は「どこに、どれくらいの人数、自分のファンがいるのか?」がピンと来ないのかもしれませんね。

過去30年くらいは、アジアの経済大国は日本くらいしか意識されてこなかったようですが、今は、中国・韓国・台湾・香港・シンガポール・インドネシアなど、経済的にも発展してきて充分エンタテインメントを消費する大国になってきているので、世界中を回るビッグアーティストは回るようになってきています。

音源ビジネスが大きくは儲からなくなってきたので、ライブビジネスにシフトしてきているのは、世界中で共通のようです。

その中で、中国と韓国と、アジアの存在感は増す一方です。

だからこそ、このプロジェクトなんでしょうね。

文化の違い?プロモーションのローカライズについて

詳しくは別の機会に譲りますが、特にK-POPの成功は目覚ましく、プロモーションのローカライズに成功したからと言われています。

アウトバウンド的にローカライズが成功した例ですね。

パフォーマンスはグローバルなスタンダードに合わせてトップレベルに鍛えられていながら、日本語・英語・中国語も堪能です。ライブ配信でも各言語でMCしていましたね。

中国は、アーティストの輩出という意味ではそれほどですが、やはり市場規模が魅力と映ります。13億の人口と急成長する経済、ITの進化と相俟って今エンタテインメントは非常に大きな盛り上がりを見せています。

中国は、インバウンド的にローカライズが上手(?)です。知的財産権に関する認識が薄いとか言われていますが、色んなサービスを自分たちのモノにしてしまうことで、新たなエンタテインメントが増えています。

とはいえTikTokのようなもの代表的ですよね。

このnoteを書き始めた一番最初の記事にも書いたのですが、日本人は海外に出ていくべきだ、としてそのために、各地にローカライズするために日本企業にも応援してほしい!と思っています。


とはいえ、中国にはみんなチャンスが埋まっていると考えてはいるものの、地政学的なリスクもあり、なかなか簡単に入りにくいのです。

そこで、中国企業と業務提携をしたり、資本提携をしたり、あるいは中国以外の日本・韓国で稼ごう、という動きが徐々に活発化してきているようです。

つまり、今回の合弁事業の目的は、avexは日本人アーティストの活動を海外にも広げたい、AEGは日本を中心にアジアに安定的にコンテンツを供給していきたい、とそれぞれ思惑が相互補完的なんでしょうね。

日本の音楽業界にとっては良いことだと思います。
自分も含めて、日本に住んでいると海外を意識することが少ないと思いますので、こうして海外と国内、といった境界を少しづつ外していければいいなと思います。

業界のDXはどう進む?

日本の音楽業界は、ありとあらゆる面でDX(デジタルトランスフォーメーション)に対する意識も認識も極めて低いと感じます。

逆に、IT業界の方は音楽業界のことを理解するのが極めて難しいのです。
人の気持ちや、義理人情、これまでの歴史(しがらみと言ってもいい)に縛られるので。

Apple創業者のスティーブ・ジョブズが言う「技術とリベラルアーツの交差点に立つ」ことが難しいんですね。

当時のスティーブ・ジョブズも、アーティストの楽曲をiTunesで取り扱っていくのに、どれだけ苦労したか、この書籍に綴られています。今の音楽業界でもヒントになることが多いと思うので、まだ読んだことがない人で興味の有る方は是非読んでみてください。

音楽業界で進めるべきDXについて、どうあるべきなんでしょう?

業務のいたるところでDXを行なうのは勿論ですが、私は前に有料記事で提案しましたので、これまた興味の有る方は読んでみて頂きたいのですが…。
妄想を赤裸々に書いていて恥ずかしいので、有料記事にさせて頂きました。

もし読んで頂けた方がおられましたら、ご意見頂けると嬉しいです。
でも、本気で取り組めば2年くらいで新しいスタンダードになると思うんですよね。
意外と本気では考えています。

あるいは、こういったことが出来る新たなサービスが生まれてくるかもしれません。
特にコロナショックで、元の時代に戻りたくても戻れなくなってしまったので、この2年間くらいで業界の構造もガラッと変わってしまうでしょう。

海外展開について

今は、コロナ禍で世界ツアーどころかライブが出来ないですよね。
多分、音楽業界がライブで元の収益を上げるためには、まだ3年以上かかると思います。

ツアーの準備は1年くらいかかりますし、元通りやれたとしても、元通りにお客様が来るのか、心の底から楽しめるのか、世間の気持ちが戻るのにも半年くらいかかるでしょうから。

だからこそ、これからの音楽業界はもっとドラスティックにDXを進めていかないといけないのですが、そのためには妄想が必要です。

皆さんにも「こうなればいいな」という妄想はありませんか?
私もよく妄想しています。
今後もここで少しづつ書いていきたいと思います。
以前ご紹介した「シン・ニホン」でも妄想が大事、とありましたし(笑)

AEGXのこれからの活動によってだけではなく、こういう動きに刺激を受けて、業界が活性化していくと、まだまだ楽しくなっていきそうですね!

苦しい時代はまだ続きそうですが、希望を捨てずに頑張っていきましょう!

最後まで読んで頂いてありがとございました!

今回紹介した記事と書籍は下記にまとめておきます!興味の有る方は是非読んで感想をお寄せ頂けると嬉しいです。





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