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4月地蔵会無事終了です。自分の中の小さな光に気づく。

昨日からちょっと寒い雨です。
でも、静かに降る春の雨もなかなか趣深いものです。

この時期は特に芽生えと成長の時期、植物たちにとっては
まさに甘露の雨ですね。

仏さまの教えやさとりも甘露に喩えられます。


今月の地蔵会も終了しました。
施餓鬼供養の施主さまには引き続きあと3日間
お勤めよろしくお願いいたします。

地蔵会祈願の施主さま、また無料祈願にご参加の皆さま、
今月もありがとうございました。

ここのところ何かと世界が騒がしいです。
ですが、今回のお地蔵さまはとても静か。
大きくどっしりとして黙ってかすかに微笑んでおられます。

祥鈴庵ではずっとお地蔵さまを拝んでいて、
グラウンディングということにずっとフォーカスしてきました。
自分の足元、自分の基盤、自分が立っているまさにその下。

地下には異界があります。
古来から地下の異界は死者のものと意識されてきました。
この世にみだりに現れてはならないものも、ずっと地下に
抱かれてきました。

大祓の祝詞にもあるように、罪や穢れも根の国底の国に
運ばれて失い放たれますが、大地の包容力、浄化力に対して
私たち人間は大変信頼感を持っていたのですね。

お地蔵さまは大地の持つ徳を象徴する仏さまでもあります。
ただグラウンディングを図るだけではなく、
お地蔵さまの持つ大地の徳とつながることで
自身のポジティブなものもネガティブなものも受け入れて
自分自身として十全にこの世界に存在することができます。

今回は無料祈願でも「見えない世界と適切につながる」ことについて
祈りましたが。

これまで長い間、
日本の大地の下に眠るもの、異界のもの、
見えない世界のさまざまなものも
現実の世界に在るものと同じように
日本の神さまや仏さま方は守ってこられました。

絶妙なバランスの上に今生きる私たちは暮らしています。

不安な時代だからこそこれまでは注目してこなかった
見えない世界のものに頼りたい気持ちが大きくなってきた
という方も多いかもしれませんが、
この世のことがこの世のものの責任範囲。
向こうの世界のことは向こうの世界のものに任せるのが一番です。

ですが、それと同時に
「自分の中の小さな光に気づく」という今日のメッセージは
この世界に生きている私たちの中にも必ず輝いている
見えない世界の小さな光にも気づくことの大切さを教えているような
気がします。

全く違う二つの世界、全く違う二つの存在というのではなく、
三次元的な物理的なものも、多次元的なスピリチュアルなものも
私たちの内側に両方ともあるのだということ。

金剛界と胎蔵界、仏と自身、世界のありとあらゆるものが
別々のものではないということは真言密教の大切な教えです。

さまざまなもののお力を借りながら、
自分自身として地に足をつけ、天から降る恵みを受け取って
この世界を十分に生きていきましょう。

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