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調子悪い時は休みましょう。

うってかわって今日は雨。
しんしんと寒さが強くなっていきます。
でもこの感じ、紅葉にはすごいいい感じ。
今年の紅葉楽しみです!

先日、ケーブルカーに乗っていた時
初めてコロナ警察?っぽいシーンに出くわしましたよ。
もうコロナになってけっこうな期間になりますが、
本当に初めて。

緊急事態宣言が解除になって、高野山へのお参りの人も
増えてきました。
気候も良い時期。山歩きの人も多いです。

で、昼下がりのケーブルカーの中は楽しくお参りを終えた
善男善女、主にお年嵩の女性のグループが多くて、
みなさんちょっとはしゃいでおしゃべりしておられたのですね。

そこへ一人のお年嵩の男性が
「楽しいのはわかりますけど、おしゃべり控えてください。
 コロナの時期なんですよ!」
とちょっと怒り気味に言いました。

もちろん、車内はシーン、となってしまい。
せっかく楽しかったのにね。

たまたま私は大学の先生と一緒に乗っていたのですけど、
その先生も「初めて会いました!コロナ警察!」
とびっくりしておられました。

さて。
この方の言ったことは確かに正しいです。

あでも、みなさんマスクしておられてので
会話は差し支えないはずですけどね?

この人の中には何か怒りがあったようです。
朝でがけに嫌なことがあったのか、
昨日何か腹が立つことがあったのか。

せっかく高野山に来たのにその怒りを抱えたまま、
帰りのケーブルカーで、多分その方にしてみたら
傍若無人に喋る人たちに囲まれてしまい
誰にも反論しにくい正論で怒りを少し爆発させたわけです。

この人にとってのこの怒りは、目の前にいる楽しく
喋っていた女性たちのせいで起こったものではなく、
その前からその人の中にあった怒り風味の何かの感情を出すのに
ちょうどいい刺激があったから出てきたもの。

コロナに対する不安や恐怖が潜在的にあるこの状況では
それを隠したり抑えたり紛らわすために怒りを使ったという
可能性もあります。

さらに、周りがほとんど女性で反撃してきそうな人がいない
というのもあったかもしれません。

瞋恚は三毒の一つ。
自分の嫌なものを憎んだり排除したりする心のことです。

嫌なものや苦しみや不快なことを受けた時
それをあるがままに見、あるがままに感じることで
その不快さや苦しみの感情を助長させて
別の不快さや苦しみを作らないようにすること。

これをお釈迦さまは
「第一の箭で射られたが、第二の箭は受けなかったようなもの」
と喩え、お釈迦さまの教えを受けた聖なる弟子はこういうところが
まだ教えを聞かない普通の人たちとは違うところだ、
と語っておられます。

以前、執着をどうにかしたかったらとりあえずバラす
というお話をしましたけど。

嫌なことや苦しみや不快さから芋づる式につながってくる
怒りや悲しみや心の乱れを止めるにもこれは有効です。

バラすためには、そのつながりやもつれをよく見ることが必要だからです。

自分の感情を観察して人に害を与える前に止めるのも仏道修行の一つ
という話もしました。

目の前でこういうことが起こった時は、仏道修行のチャンス。

先生と上に書いたようなことを話しながら山を降りてきたんですけど、
最後はこういう時に必要なのはやはり慈悲ですね、という話になりました。

いつも引いてる「自分に対する慈悲」も大事ですけど、
自分も他人も同じものでできてると思えば
自分に対するのと同じように優しくできる、っていう方の
慈悲も忘れないで起こしておきましょう。

で、怒りっぽくなってる時はたいてい調子悪い時なんで、
しっかり休んでセルフケアするのも有効かと。

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