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ちょっとだけシンバルの話をします〜演奏会のための予備知識シリーズその弐〜

皆さまはじめまして。
7月10日、アンサンブルSAKURA様の演奏会で賛助出演させていただきます、打楽器の久保田です。

今回の演奏会がもっと面白くなる、
そんな予備知識シリーズとしてちょっとだけシンバルの話をしてみたいと思います。

シンバルってどういうイメージですか??


皆さん、シンバルという楽器はご存知ですよね。
お猿のオモチャで有名(?)なアレです。

小学校の出し物や、吹奏楽経験などで実際に演奏した事がある方も実は少なくないのかな?と思います。

一般的にシンバルと聞くと、
曲の盛り上がりで一発大きく

\ジャーン/

を、イメージされるのでは無いでしょうか?

実は打楽器的には一発ジャーンと叩くのはそんなに難しい事ではありません。
※見た目にも簡単そうですよね。

それではシンバルの難しさとは一体??

p(弱音)が難しいシンバル


打楽器全般にも言える事ですが、打楽器はどの楽器よりも大きな音を出せます。(大砲含めw)
また一方で、どの楽器よりも小さい音を出すことも出来るのです。

意外でしたか??

試しに近くにある何か(なんでもいいです)
軽くトンッと触れてみて下さい。

そのタッチは有名なボレロ冒頭の小太鼓と同じ音量です。

さて、話を戻しまして、シンバルのpはなぜ難しいのでしょうか?

重たい


シンバルってめっちゃ重たいんです。

製品にもよりますが、一枚(片手)がおおよそ1.5キロ〜2キロほど。

んー、ちょっと軽そうですね。
スーパーで売っている2キロのお米なんて片腕で持っても余裕ですよね。

実は人差し指と親指の2本だけで支えている


片腕で2キロ
指2本で2キロ

どうでしょうか?

なので基本的にシンバル奏者は長時間演奏が出来ません。
※いや、、、稀にいます

鉄2キロを薄く鉄板にして、指2本。

そんなステージ上で1人筋トレをしているのはシンバル奏者くらいでは無いでしょうか?

pで演奏するための幅


さて、シンバルが重たいと言うことはなんとなくご理解いただけましたでしょうか?

重たいと言うことは、つまり扱い辛いという事もできます。

さて、シンバルをpで演奏するには具体的にどのようにしているのでしょうか?

答えは

幅を究極的に狭く

左右のシンバル同士の幅を究極的に近づけてから、演奏する。

です。

逆に言うと、大きな音(ffなど)を出したい時は
離れた位置から勢いよく\ジャーン/とやりますもんね。

ですのでpで演奏する時は大体0.5cmくらいの幅を維持し続けながら演奏しています。

結構ムキムキになりますよ。筋肉つけたい方はおすすめです。シンバル。

チャイコフスキーにおけるシンバル


さて、チャイコフスキーには魅力的な曲がたくさんありますが、個人的な印象は打楽器の使い方がとても派手である事です。

なんとなくですが、勝利!とか、栄誉!とか、俺たち最高!!みたいな雰囲気の曲が多い気がします。
(序曲1812年など)

一方で、打って変わって、
陰湿で暗く、鬱々とするシーンも要所要所出てくるのも、チャイコフスキーの魅力だと感じています。

なので、オーケストラ全体をかき消すほど大きな一発を演奏する事もあれば、

「え?いつ叩いたの??」と思われるような箇所も存在します。

本プログラムの見どころ


そろそろ長くなってきているので、
打楽器式本プログラムの見どころをご紹介します。

pに注目してほしい一曲目


一曲目は白鳥の湖より、ワルツです。
この曲は華やかでとても美しい曲です。

そのような中で木管楽器とシンバル&トライアングルがお互いに呼応しあうシーンがあります。

先述した、シンバルpで演奏するタイムです。

とても痺れます。

チャイコフスキー節全開な交響曲2番4楽章


おそらく最もシンバルらしいシンバルを演奏させてくれる曲です。

行進曲のような楽譜で、
音量もpからffまで、
また、同じ音量でも響き(倍音)を変えたりしていますので、是非注目してみて下さい。

4発勝負!!交響曲6番3楽章


聞けるチャンスは4回!
以上です!

まとめ


ここまでお読み下さりありがとうございました。
少しでも演奏会中の楽しみが増えそうと感じていただければ幸いです。

最後に、今回は2種類のシンバルを使い分けます。
それぞれどのような違いがあるか、是非想像しながら演奏会をお楽しみください!

それでは、会場でお会いしましょう♪

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アンサンブルSAKURA第38回定期演奏会

日時:2022/7/10(日)14:00開演
会場:川口リリア音楽ホール
指揮:高石治
曲目(オールチャイコフスキープログラム)
・「白鳥の湖」より、4羽の白鳥の踊り、ワルツ
・交響曲第2番
・交響曲第6番「悲愴」

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